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2016.12.26イベント開催報告

第25回 アジア栄養科学ワークショップ「効果的な健康リスクマネジメント」

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平成28年12月17日(土)、本学1号館10階大講義室にて第25回アジア栄養科学ワークショップが開催されました。このワークショップは、毎年栄養科学研究科主催にて大学院生をはじめ、学部生、教職員、学外研究者、市民等を対象に企画され、アジアにおける食と栄養の現状について最先端の研究成果の発表や討論が行われています。今回は学外から3名の講師を招聘し、「効果的な健康リスクマネジメント」をテーマに研究結果が発表されました。

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講演1「食事と脳卒中および認知症の関係:久山町研究」
   九州大学大学院医学研究院 衛生・公衆衛生学分野 教授
                附属総合コホートセンター 教授 二宮 利治 先生
福岡県久山町で1961年から継続中の追跡調査(久山町研究)をもとに、日本人の地域住民における食事と脳卒中および認知症との関係についての検討結果が紹介されました。脳卒中の相対危険はタンパク質摂取量の増加に伴い有意に低下するが、脳出血では動物性タンパク質、脳梗塞では植物性タンパク質が関連すること、認知症発症のハザード比が低くなる食事パターンとしては、大豆製品、野菜、藻類などのほかに牛乳・乳製品の摂取量が関連することが報告されました。脳卒中や認知症の予防においては、高血圧や糖尿病、喫煙などの危険因子に加え、適切な食習慣にも留意するよう述べられました。
 
講演2「健康寿命と健幸遐齢(けんこうかれい)」
                                                     同志社大学 スポーツ健康科学部 教授
          体力医科学研究センター長 石井 好二郎 先生
世界の全死亡数の9.4%は運動不足が原因であり、世界的に運動不足が「大流行している(パンデミックな状態)」との2012年の研究報告が紹介されました。運動量の低下は肥満の主たる原因となるだけでなく、筋肉量・骨量の減少にも強く影響を及ぼします。近年、平均寿命とともに「健康寿命」の延伸が重要との認識が高まっていますが、身体機能および筋肉量が減少する「サルコペニア」は、運動量の低下、肥満にもつながり、要介護状態あるいはその直前といわれています。健康で幸せな長寿を目指すには、健康寿命を永らえることが重要だと強調されました。
 
講演3「スリランカにおける生活習慣病の予防:子どもは親を変えられるか?」
                  国立国際医療研究センター 疫学・予防研究科長 溝上 哲也 先生
途上国においては疾病構造の変遷により生活習慣病に伴う社会的負担が急増しています。スリランカでは女性の肥満割合が高いことから、子どもが支援する母親への肥満予防プログラムを開発し、その評価結果について紹介されました。子どもたちが生活習慣病予防に関するグループ活動を行い、ヘルスプロモーション手法を身に付けることにより、母親の減量や運動増加に有効であるだけでなく、父親や住民への影響も認められました。学校でのヘルスプロモーション活動は、家庭や地域住民にも有効であることが示唆され、生活習慣病対策のアプローチのひとつとして、他の途上国でも参考にしていただきたい、と期待を述べられました。
 
講師による講演後は討論会が行われ、より専門的な内容にまで踏み込んだ討論がなされ、閉会となりました。
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