「中村学」にて講談師 神田紅師匠にご口演いただきました
2025年6月3日
5月20日(火)、「中村学」の第6回目の講義が行われました。この科目は、中村学園の学問と歴史、建学の精神を理解することで、本学の学生であることの自覚と誇りを持ち、本学で学んでいく上での態度や考え方を身に付けることを目的としています。講義では、中村学園の歴史を築いてきた教員や卒業生などを講師として迎えます。
今回は、福岡市出身の講談師である神田紅(かんだ くれない)師匠を講師にお迎えしました。講談とは、話術を中心とした日本の伝統芸能です。講義では、北条時頼と佐野源左衛門の出会いを描いた講談「鉢の木」について解説いただいたのち、本学の学園祖中村ハル先生の生涯を描いた講談「中村ハル一代記」をご口演いただきました。
講談には、「メリ、ハリ、ツッコミ、謡い調子」と呼ばれる四つの調子があり、発声する際のポイントなどを師匠よりご教示いただきました。その後、受講生たちも「鉢の木」の1場面「いざ鎌倉」で実際に語りを体験しました。受講生たちは、学んだばかりの四つの調子と手拍子を交え、実践しました。最後に、学生の代表が壇上で語りを披露し、賑やかな時間となりました。
講談「中村ハル一代記」では、中村ハル先生の子ども時代や教員時代の努力や苦労などの生涯を独特な講談の口調で語られ、受講生は真剣な様子で聴き入っていました。
師匠から「人生にはどこかでまさかの坂がやってきます。それを乗り越えられるよう、人生の中でどこか一時期、勉強でも趣味でも何でも良いので、何かに一生懸命になる時間を作ってみてください。今日の講談がそのヒントになれば嬉しいです。」と、受講学生に激励の言葉を送られました。