ちまたでは、9月に新学期を始める話があるようです。
そのメリットとして、3月以降休校になっている学校教育の
「遅れ」を取り戻すこと、諸外国(と言っても、欧米)の
新学期が9月なので、それに合わせることの2点があるとか…。
小3の息子の作品で、「トリックアート」です。
上のブロックと、左下のブロックは、つながらないはずです。
まず、1つ目の学校教育の「遅れ」について。
確かに今年、3月以降の学校教育がほとんど実施できておらず、
影響はあると思います。それを6月以降で取り戻すため、学校の
先生方も工夫をなさると思います。この間、90%弱の学校で授業が
できていないこと、夏休みを短縮して授業を行うことを考えると、
結果的に、余り差は生じないように思います。
2つ目の欧米の新学期に合わせることですが、日本の小学1年生の
開始年齢と、欧米諸国の開始年齢がどれほどズレているのか、
によります。私も詳しくないのですが、例えば、欧米で6月に
6歳になった子どもが、3か月後の9月に小学校に入っていると
します。日本では、同じ子どもが翌年の4月に小学校に入ります。
それを9月にするなら、欧米より丸1年、遅くなります。
これを解消するなら、ある年の年長の学年と、同じ年の年中の
4月2日から9月1日までに生まれた子どもたちを、同じ
学年として小学校に入学させることになります。後者の
9月入学の時期と、子どもの誕生日の整合性をとろうと思えば、
遅かれ早かれ直面する問題です。
学校行事、部活動の試合や大会、資格試験や就職時期など、
ほとんどのことは9月入学でも対応できるはずです。しかし、
ある学年だけに負担を強いることについて、社会的な合意を
得ることは難しいと考えます。
もっとも、世界的に見ると、9月に新学期を迎える国ばかり
ではありません。私が高校時代に留学していたタイでは、
新学期は5月スタートです。