学校給食にみるSDGs(食器・木のテーブル)

2010年にスタートした三陽中学校の給食。当時、私立中学校の学校給食は大変珍しい試みでした。
三陽中学校では食事というものを生活の中での大切な学習の一環として位置づけ、給食を通じて様々な取り組みを行っています。
たとえば、環境保全に配慮した製品の採用もその一つです。三陽中学校の給食の食器は非木材グリーン協会認定の環境保全を考慮したハイブリッドメラミン(サトウキビを絞った後の残渣のバガスなどが原料)を使用しています。
また、給食時のテーブルにはすべて日田近郊で製材された九州産の杉材をとり入れ、椅子はフレームの部分には九州産の檜材、座面と背もたれにはテーブルと同じ杉材が使われています。
自然の木はCO2を葉から吸収し、光合成により炭素化合物に変化させて、樹幹内に固定しますが、木材として加工された後も、廃棄や焼却しない限りはCO2を排出することはなく、そのままの状態を保ち続けることができます。
また、木材は他の建築資材と比べて、製造時のエネルギー消費量とCO2排出量が桁外れに少ないのが特長です。木の家具を数年ごとに買い替えるのではなく長年大事に使うことで、エネルギー消費量を抑えることができます。
毎年2月には、修了式を控えた中学3年生全員による恒例の食堂のテーブル・椅子磨きが行われます。3年間お世話になった感謝の気持ちを込めて、そして4月から新しく三陽生として迎える新入生のために、みんなで丁寧に食堂の椅子とテーブルを磨き上げます。
この行事を通じて生徒たちは、ものを大切にする心を後輩たちに引き継いでいくのです。