Features02
コンポストによる
食育フードサイクリング

Features02

生ごみを野菜の栄養に変え、
その野菜を美味しくいただく。
持続可能な「食の循環」が今、
広がりつつあります。

自然界では生態系による食物連鎖の中で、生命に必要な様々な栄養が循環し続けています。一方、私たちが暮らす人間社会はどうでしょう。フードロスを筆頭に、“持続可能”とは言い難い食生活が、当たり前のように繰り返されているのではないでしょうか。食糧問題の全てを、一気に解決することは困難です。しかし、捨てていた生ごみをコンポストによって堆肥に変え、それを使って野菜を育てることは、比較的簡単にできる取り組みの1つ。中村学園は、コンポストを使った「食育フードサイクリング」を学園全体で広げています。

01
生ごみ
学食等で発生した調理くずを利用する。
02
コンポスト
堆肥化させる。

食育フード
サイクリングとは?

野菜の生育に必要な栄養をたっぷり含んでいる生ごみを、捨てるのではなくコンポストで堆肥化。その堆肥で育った美味しい野菜を利用し、調理の際に出た生ごみは再び堆肥へ...。その循環を、SDGs達成に向けた一歩として教育の中に取り込む、サイクルをまわしています。
04
食材使用
育てた野菜を学食等での食材に利用する。
03
栽培
堆肥を利用して実習自然観察園等で野菜や花を育てる。

連携先パートナー

ローカルフードサイクリング株式会社 代表取締役
特定非営利活動法人 循環生活研究所 理事

たいら由以子さん

YUIKO TAIRA

福岡市生まれ。本学 家政学部(現:栄養科学部)を卒業後、証券会社に勤務。
平成9年コンポスト活動開始。平成16年、NPO法人循環生活研究所設立の中心を担う。
令和元年、ローカルフードサイクリング株式会社を設立。国内外にコンポストを普及。
生ごみ資源100研究会を主宰、循環生活研究所理事、コンポストトレーナー、
NPO法人日本環境ボランティアネットワーク理事など務める。

「食」を変えると「身体の中」も変わる

お父様が末期がんに侵されたのがきっかけとなり、「食」と「生命」との関りについて強く意識するようになったというたいらさん。無農薬野菜を使った玄米菜食で身体の内部から改善するよう試みたところ、余命3ヶ月の宣告を受けていたお父様の体調が徐々に良くなり、自力で散歩に行けるまでに快復。主治医の宣告より2年以上長生きできたそうです。たいらさん自身、幼い娘さんの子育て真っ最中だったため、子どもの身体を守るためにも、食べものと真剣に向き合わなければならないと、本気で考え始めた時期だったそうです。安全な食べものを手に入れるためには、「食べものが育つ土」と「私たちの暮らし」の改善をつなぐこと、それを「自分ゴト」で捉えられる小さなコミュニティの中で実現することが重要と気づき、どんな家庭からも出る「生ごみ」で堆肥をつくることができるコンポストの普及開発を始めました。

学生や生徒達も堆肥づくりに挑戦中

本学の家政学部(現:栄養科学部)で学んだ後、卒業後は証券会社に勤務していたたいらさん。「景気の循環を専門的に観察していたのに、食と健康、土と野菜という『いのちに関わる循環』について、全く考えていなかったことを恥ずかしく感じました」。2004年にNPO法人循環生活研究所を設立し、家庭で誰でも手軽に取り組めるダンボールコンポストの普及開発をスタート。2017年には、コミュニティの中で生ごみから堆肥をつくり、その堆肥で育った野菜をそのコミュニティの中で流通させるしくみ「ローカルフードサイクリング(LFC)」事業を開始。以降、資源が循環する暮らしの豊かさ・楽しさや、堆肥づくりのノウハウ、LFCのしくみを広めるために全国各地に足を運び、各地で講座・人材育成を実施。2021年秋より、中村学園が開始した「食育フードサイクリング」の取組にもご協力いただいています。

SDGs達成に向けて中村学園との連携を強化

「半径2km前後のコミュニティ内で、誰でも参加できる『食の栄養循環』を築くこと。そのコミュニティを各地に作り、食の循環を社会全体に広げていくこと。これが、LFC活動のモットーです。」と語るたいらさん。福岡市内ではすでにLFCの拠点3か所(天神、東区香椎照葉、東区美和台)で実践されている他、首都圏でも拡がりを見せています。中村学園でも今後、食育フードサイクリング事業に参加する学生たちが、コンポストを管理しながら土を肥やし、野菜を育て循環させていきます。「私たちの活動は、SDGsが掲げる17目標のうち『12/持続可能な生産消費形態の確保』を通じて、『11/住み続けられるまちづくり』を目指すもの。コミュニティの拡大は、『17/パートナーシップで目標を達成』に該当するでしょう。これからも母校の活動と連携しながら、SDGs達成に向けた取り組みを実践したいと考えています」。

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