中村学園の各校では、SDGsに関するさまざまな取り組みが実践されています。在籍する学生・生徒・園児・教職員の個人個人が思いを持ち、取り組むことが、社会貢献・地域貢献へとつながり、SDGsが掲げる世界中のあらゆる地域の問題解決への一歩につながります。Nakamura’sが実践する取り組みと、その思いをご紹介します。
#01
KANA KOMIYA
小宮 花菜さん
中村学園大学 教育学部児童幼児教育学部
#02
MITSUKI KOBAYASHI
小林 慎季さん
中村学園大学短期大学部 キャリア開発学科
#03
YUKI MIYAZAKI
宮崎 優樹さん
中村学園大学短期大学部 食物栄養学科
#04
MOTOKA TANAKA
田中 花佳さん
中村学園女子高等学校
#05
YUYA KAWAKAMI
川上 悠哉さん
中村学園三陽高等学校
#06
HIROMI NIBUN
二分 裕美さん
中村学園大学付属壱岐幼稚園 教諭
小宮 花菜
中村学園大学 教育学部児童幼児教育学部 福岡県立城南高等学校出身
「全ての子どもに教育を届けること」を目的に、2024年2月にカンボジアの4つの小学校を訪問し、約1年かけて準備してきた副教科(今回は書道と体育)の授業を子どもたちと一緒に行いました。同時に、私たちが帰国した後も永続的に活動できるよう、現地の先生方には指導案を提案してきました。授業に必要な備品は、街頭募金や寄付によって集められたものです。また、2020年より他大学と協働で進めてきた、日本の公民館のような場所「希望館」の設立プロジェクトも完成を迎えました。 現地に行った私たちだけでなく、多くの方の支援や協力が子どもたちの笑顔につながっている活動です。 ※希望館設立プロジェクトは、本学の令和5年度「SDGs活動奨励金制度」に採択されました。 【関連記事】 ・教育学部「本学の卒業生がチョンカル郡教育事務所(カンボジア)から表彰を受けました」 ・「SDGs活動奨励金制度が新設されました」
カンボジアの公用語は「クメール語」ですが、現地にはクメール語を学んでいない子どももいます。次回は、その子どもたちとも交流できるようにコミュニケーションの手法を見直し、寄り添った支援のあり方を探っていきたいです。私自身、子どもたちとの触れ合いを通じて、想像以上に大きな心の財産を得ました。もう一度現地に赴きたいですし、日本、海外の教育現場で自分に何ができるのかについても、もっと考えていきたいと思っています。
小林 慎季
中村学園大学短期大学部 キャリア開発学科 福岡魁誠高等学校出身
企業の協力を得て賞味期限間近な商品などを販売する活動をしました。企業の方に収穫されない大根がたくさん余っていると聞き、農家さんを訪ねトラック1台分の自分たちで大根を収穫させてもらいました。試しに学内で無料配布したところすごく好評で、その後、賞味期限切れ間近の安全な食品などとともに大根を販売しました。また学外でフードロスとなる食品を販売するマーケットを毎年開催していて、地域の皆さんも楽しみにしてくれる楽しいイベントです。 【関連記事】 ・キャリア開発学科「食品ロスとなってしまう商品を学内で販売しました」 ・キャリア開発学科「食品ロス削減活動で、大根の収穫・無料配布を行いました」
SDGsの知識を深めると共に、いろいろな人との交流の楽しさを知りました。活動を通して、協力していただいた農家さんや消費者の方など、さまざまな方に「ありがとう」と言われたのがすごくうれしかったです。また商品販売をする際に、企業の方から商品の陳列の方法や、値段のつけ方などマーケティングについて学ばせてもらったこともいい経験になりました。将来「ありがとう」と言われるような仕事ができたらいいと思っています。
宮崎 優樹
中村学園大学短期大学部 食物栄養学科 日田三隈高等学校出身
調理実習の授業で出た生ゴミや食べ残しを土が入ったトートバッグ型のコンポストの中に入れて堆肥を作ります。みんなで当番を決めて土を混ぜているのですが、定期的に混ぜていくうちに野菜の形がなくなっていってだんだん土に戻っていくんです。土もほんのり温かくて微生物が働いているんだなあ、と感じます。出来た堆肥は学園内の菜園で使っています。秋にはコンポストの堆肥で育てたさつまいもを保育園児が収穫しました。立派なさつまいもでした。 【関連記事】 ・食物栄養学科「『食の循環型学習』食物栄養学科の取り組み」 ・食物栄養学科「『食の循環型学習』あけぼの保育園の園児とサツマイモを植えました」
大学に入学してコンポストのことを初めて知り、食品ロスについて考えるようになりました。今は屋台でアルバイトをしているのですが、お客さんの食べ残しがたくさん出るのがすごく残念です。自分では自炊のときに食品ロスが出ないよう食べられる量だけ作ったり、小分けして冷凍したりして気をつけています。日本は食べきれないぐらい食料があるのに、世界には食糧難の国もあります。世界中に食べ物が届けられるような仕事がしたいと考えています。
田中 花佳
この活動は、マイボトルを持参したお客様に無料で飲料水を提供する環境啓発活動で、2022年9月17日~25日の期間、キャナルシティ博多の飲食店舗の協力で実施されました。海洋プラスチックごみを削減し豊かな海を守ることを目的とし、ペットボトルではなくマイボトルを持ち歩くライフスタイルを提唱するキャンペーンです。 私は、自分の地域で行われている海岸清掃やゴミ拾い活動には参加していますが、今回は環境問題に新しい形でアプローチできる活動だと思い、参加しました。 (※) Blue Earth Projectとは…「女子高生が社会を変える」をキャッチフレーズに阪神淡路大震災後、神戸の松蔭高校から始まり、札幌から沖縄まで19ヵ所の女子高生延べ2000人近くが取り組んできた活動。今回のエコ給水キャンペーンは福岡の他にも5都市で一斉に実施された。
自分が参加できるボランティア活動や地域活動、コンポストの作成、エコバッグ・マイボトルの持参など、身近に出来ることに取り組みつつ、それらを周りに広めていきたいです。また、学校での探究活動を通して、自分の国や他国の環境問題について知り、自分に出来ることを考えて、積極的に行動していきたいです。
川上 悠哉
中村学園三陽高等学校 中村学園三陽中学校出身
三陽中・高等学校では、「中学生徒会」「高校生徒会(保健委員会)」「インターアクト部」の3団体を中心に、食堂で出た生ごみをコンポストで堆肥化する「食育フードサイクリング」に取り組んでいます。 三陽中学生徒会に所属していた当時、生徒会としての活動目標を探していたこと、校内で行われた説明会に参加し、環境活動に興味を持ち、環境問題について少しでも貢献したいと思ったことから、中学生徒会の仲間たちと活動に参加することを決めました。
活動を始めて、学校の食堂から毎日3kg近い生ゴミが出ていることをはじめて知りました。一カ月だと約60kg。目に見えてごみの量が減っていくと、「できるだけ食事を残さないように」と、ごみに対する意識が高まっていきました。 活動をはじめたばかりの頃は、地道な作業や、匂いや虫などに、億劫な気持ちになることもありましたけど、今では仲間や先生たちとコミュニケーションの機会として楽しみながら行っています。 SDGsには、個人レベルでは難しい目標がありますが、日々の生活のなかで実践できることがあれば、取り入れて伝えていくことが大切だと考えています。これからも身近なことから取り組んでいきたいと考えています。
二分 裕美
中村学園大学付属壱岐幼稚園 教諭 中村学園大学 家政学部 児童学科(現教育学部)卒業
壱岐幼稚園は、自然豊かな広い園庭があります。四季折々の草花と共に、雑草も元気いっぱいメキメキ伸びます。2015年度の裏庭の改装をきっかけに、園庭整備の中で出た雑草や落ち葉の収集場所を決め、園庭の一角に集めてシートを掛けるようにしました。始めは、抜いた雑草を集める場所という意識でしたが、時間の経過とともに、抜いた草が立派な腐葉土になり、たくさんできました。 葉っぱが土に変化する、自然の不思議さを子ども達と身近でじっくり観察できる場所です。虫取りが大好きな子達は、葉に集まる虫を捕まえることのできる場所です。壱岐幼稚園ならではの、様々な自然を感じることができる遊び場だと思っています。 また、できた腐葉土を使って栽培を楽しむことができ、身近な所で自然がサイクルしていることを体感できていると思います。
子ども達は始め、草を踏んで遊んだり、草に集まる虫を探したりして遊び、腐葉土を作っているという意識はあまりありませんでした。しかし、シートの下の山もりの草が、踏みながら遊んでいるうちに段々小さくなり、シートをめくると下の方が土になっていることに気付くと不思議そうに見たり触ったりしています。 できた腐葉土を使って、年長児は田植え用の土に利用します。土に水を入れ足で踏み、泥になった腐葉土を体で感じる経験をします。また、年中・年少児は裏庭にある畑の土として使用し、栽培を楽しんでいます。