中村学園大学・中村学園大学短期大学部

専門の道にも進むことができる 会計に強い人材を育成。 未来に生きる学びを得てほしい
流通科学部 流通科学科日野 修造 教授
PROFILE北九州大学大学院 経済学研究科修了、福岡大学大学院 商学研究科商学専攻 博士課程後期 修了。福岡県立高等学校教諭、福岡国際大学助教授を経て、中村学園大学准教授に着任。国際公会計学会理事、商業教育学会九州部会事務局長、福岡商工会議所簿記検定委員なども務める。
財務会計を専門とする流通科学部の日野教授に、大学で会計を学ぶことの意義や先生の研究、学生たちのゼミ活動についてお話を伺いました。
先生が受け持たれている普段の授業について教えてください
 私の専門は財務会計なので、授業では1年次から簿記を教えています。2年前期に会計学概論、後期に財務会計と進んでいきますが、2年後期に日商簿記検定の2級に全員合格…を目標に掲げ指導しています。ただ、最近は難易度が上がってきており、合格率が全国平均で10%程度しかないことも。社会の変化に応じて、以前は1級でしか扱わなかったような内容が2級の範囲に入ってきているようです。受験は希望者のみですが、合格するのはかなりの難関で、現在、2年生の後期での合格率は20%程度なのですが、今年度から2年生の簿記の講義数が2倍に増えるため、受験者の50%は合格すると期待しています。そしてもし、2年次で合格出来なければ3年生の6月での合格をめざします。この時点での合格率が現在、約50%なのですが、2年次の講義数が増えたことで、100%に限りなく近づくのでは、と期待しています。皆、何度も挑戦していますよ。とにかく何度も挑戦し続けることが大切だと考えています。
 以前、2級を3回受けて落ち続けた学生がいたのですが、就職活動の際に「入社するまでには取得して御社に貢献したい」と話をしたのだとか。すると見事に内定をいただき、その言葉通りその後2級に合格。会社の方からは「君ならやると思ったよ」と声をかけていただいたそうです。資格を諦めずに受け続ける。その意義を感じていただけたのだと思います。
授業以外ではどのような活動を行っていますか?
 毎年、『日商簿記検定』の2級・3級を受験する流通科学部の学生を対象に、対策講座を行っています。2級は3週間、3級は2週間の開催ですが、講師は私だけでなく専門学校からも専門の先生に来ていただき、試験対策を強力にサポートできる内容になっており、今年もたくさんの学生が参加してくれました。
日商簿記検定の受験者のための対策講座には、流通科学部の学生約70名が参加。学生たちは真剣そのものです。
身につけておくと将来に役立ち就職にも有利になるもの。それが『会計』の勉強です。学生のこの時期に学んでおくことで後々にきっと生きてきます。
 また、ゼミではさまざまな企業の財務分析を行っています。例えば、同じ業界のライバル社同士の数字を自分なりに分析したり、自分の興味がある業界について調べてみることで、段階を追って財務分析の方法や視点が身についていくはずです。そうすると、将来会社に入ったときに上司の方が指示する言葉の意味がわかるようになります。なぜ利益率が大切なのか、売掛金の回収を待ってくれと言われたらどうしたら良いのか、固定費と営業利益のバランスはどうでないといけないのか…など。そういったことが理解できているかどうかで行動パターンは変わっていくはずなので、ここでの学びは将来きっと生きていくと確信しています。
 企業の財務分析では、過去には現地視察も行っており、昨年は学生たちとハウステンボスに出かけました。テーマパークを赤字経営からV字脱却させた経営ノウハウの秘密を探るとともに、人件費削減と話題性を同時に叶えた『変なホテル』や、電気や水資源の環境対策についても視察することができ、有意義な時間を過ごせたと思います。
『変なホテル』の動力源となる電気が自家発電されていることや施設で使用された汚水が花の水やりに再利用されていたり、とさまざまな環境対策が行われていることを学びました。
憲法学を学び、「自由」の意味を考える
 日商簿記検定の資格は、英語系の検定に並ぶ「就職活動に有利な資格」とされており、会計を学べば将来必ず役に立ちます。
 社会人になってから「学びたい」と専門学校に通う人もいるようですが、時間的にも難しいので、たくさんの学生が「今、学ぶことの重要性」に気づいてくれるとうれしいですね。
 税理士などの職業もそうですが、国税専門官や日商簿記検定2級以上の資格が必要な警察官Bなど、専門性の高い公務員への道も拓けるので、そうしたことももっと伝えていきたいと思います。
2019年に現地視察のため訪れたハウステンボス。過去10年間の財務諸表分析と経営方針を確認してから実際に現地へ。