中村学園大学・中村学園大学短期大学部

令和5年度「大学生アグリスクール 」第5講(今年度最終講)が行われました

2023年12月11日

 令和5年11月26日(日)、本学と連携協定を締結しているJA福岡市との共同により「大学生アグリスクール」第5講が開催され、今回は大学(栄養科学部、流通科学部)の学生26名が参加しました。
 このアグリスクールは、学生たちの農業や食産業への関心が薄れてきているという課題を解決するための取り組みの一環として、農業体験や加工体験等、一連の生産工程等の体験を通じて農業者等と共感することで、学生が自ら生きる力を養うとともに、地元の食べものや農業の理解を深めることを目的として行われています。
 今年度の実施にあたっては、令和5年4月5日(水)に本学関係教職員とJAの担当者が打合せを行い、学生たちが農業や食産業への関心を高めるためのカリキュラムが協議され、令和5年5月18日(金)に参加学生向けの事前オリエンテーションを実施しました。今回の課題とアグリスクールの目的や開講にあたっての心構えを十分に理解し、地元で行う数々の農作業、地域資源を生かした伝統料理や味噌造り、課題学習等が盛り込まれた年5回の実践的なカリキュラムの内容を事前確認の上、令和5年5月27日(土)に第1講(さつまいもの定植、玉ねぎ収穫など)を、令和5年7月9日(日)に第2講(トウモロコシ収穫、味噌造りなど)、令和5年9月23日(土)に第3講(さつまいものつる返し、伝統料理の調理など)、令和5年11月23日(木・祝)に第4講(さつまいもとじゃがいもの収穫や選別、味噌・糀を使った調理など)を行いました。

[第5講の学生レポート]
【販売準備】
 最初に、POP作成、じゃがいもの袋詰め作業、焼き芋の準備を班分けして一斉に行いました。POPの作成では、1人1人がアイデアを出し合い、「ほくほく」や「甘~い」などの擬音語を使用し、味をイメージしやすくわかりやすく伝わるよう、お客様の目を引き興味を持つようなPOPをみんなで考えて作りました。 じゃがいもの袋詰め作業では、自分が買う立場に立って考えました。じゃがいもには個体差があり大小様々で、傷もない綺麗なジャガイモを選別し、グラム当たりの価格を決めて、袋によって差が出ないようにできるだけ同じ大きさに揃えて、一袋一袋重さを計って同じ重さで袋に詰めることは、想像していたよりも大変でした。また、育てた物全てを販売できるのではなく、見た目が綺麗で形の整った物しか実際には販売することができないため、思いのほか売り物として扱うことができる物が少なくなることに驚き、きちんと目で確認して選別することの大切さを学ぶことができました。焼き芋は、約1時間加熱するようにしましたが、1時間経過したからといって火が通っていないこともあったため、竹串を使って何か所か刺して火の通り具合を十分確認することで、美味しい焼き芋を準備することができました。

【販売体験】
 お客様に買ってもらえるよううまく呼び込みをすること、商品の魅力を伝えることは想像以上に大変でしたが、自ら収穫したものを実際に購入してもらった時、農業のやりがいを身に染みて感じ、とても嬉しかったです。また、じゃがいもを売る際、大きなじゃがいもを好むお客様もいれば小さなものを好むお客様もいて、お客様の希望に合わせて販売することができました。じゃがいもの品種やどんな料理に合うのかなどを質問されることもあったため、販売する前に調理して食べておき、じゃがいもの味について学んでおくことで、販売するじゃがいもの魅力を伝えることができることを実感しました。焼き芋では、購入してくださった方々が美味しそうに食べている姿を見てとても嬉しかったです。

【全5講を振り返って】
 アグリスクール全5講を通して、農業の大変さと難しさを実感することができました。野菜の生産は、家庭菜園と比にならないほど大量で、手入れや収穫にとても体力を使いましたが、自分たちが育てた野菜を買ってくれた時の嬉しさを味わえることができ、改めて、いつも美味しくご飯を食べられていることに感謝しようと思いました。農業に関することについて初めて知ることも多く、とても勉強になり、さらに、グループワークをすることで考え方を深めることができました。貴重な体験をさせていただきありがとうございました。

レポート 栄養科学部 栄養科学科 2年 小口 萌、秋吉 梨鈴佳、小野 日菜子、油布 さくら、原田 真悠子