手嶋ゼミ ゲストスピーカーをお迎えして「食べる磯焼け対策勉強会」を実施しました
4月18日、手嶋ゼミ(3年生)において、(株)ベントス 代表取締役 南里海児様、(同)ECOS技術士事務所 所長 安藤亘様をゲストスピーカーにお迎えし、近年、国内外の海で起きている「磯焼け問題」について勉強会を行いました。
勉強会ではまず、南里様より、植食動物(海藻類を好んで食べるウニや魚)の増加によって魚介類の産卵・育成の場であり海水を浄化する機能を持つ「藻場」が衰退するという「磯焼け」現象や、生態系や漁業に及ぼす影響についてお話しいただきました。続いて、安藤様より、現在は漁獲・廃棄されることが多い植食性魚類を“おいしく食べることで漁業者の収入増や地域の活気を取り戻そう”と試行錯誤する大学や企業、地域住民による様々な取り組みが紹介されました。
今回の勉強会でも手嶋ゼミ生が学ぶマーケティング・商品開発の視点から、漁獲された植食性魚類の廃棄を少しでも減らし有効に利用する藻場回復「食べる磯焼け対策」について考えました。
「磯焼け」やその原因の一つである「植食性魚類」の特徴や可能性について学んだ後に、学生たちは小グループに分かれて活用方法について議論・アイデア発表を行いました。観光客向けに話題性と問題提起を狙った“魚一尾丸ごとせんべい”や、魚や海に関心のある人が多いであろう水族館でのスナック販売を通じた訴求方法、鍋料理が好まれる福岡ならではの鍋の具材としての活用など学生目線でのアイデア提案に対し、専門家である南里様、安藤様よりご意見を頂き、有意義な意見交換ができました。
過去には、手嶋ゼミの先輩たちが植食性魚類の一種であるイスズミをさつま揚げとして加工・販売するアイデアを提案し、「たべてみ天」という名前で商品化を実現した事例も紹介され、学生たちは刺激を受けた様子でした。参加した学生からは「磯焼けという現象をはじめて知った。今後も地域の課題に目を向け、自分たちに何ができるかを考え・行動していきたい」という声も聞かれました。
(株)ベントス 代表取締役 南里海児様
(同)ECOS技術士事務所 所長 安藤亘様