6次産業化論の特別講義:地域産品開発をサポートする藤本恵子FOODYELL代表
フード・マネジメント学科の「6次産業化論」で、今回は、藤本恵子FOODYELL 代表による「地域産品の開発における課題を考える」特別講義でした。
藤本代表は、大学で栄養学・食品学を学んだ後、三島食品、三菱食品、国分グループ本社、山口フィナンシャルグループ(地域商社やまぐち)で勤務したご経験を活かして、現在、商品開発・品質管理のアドバイザー業務を行っています。
山口県と福岡県の6次産業化プランナーとして、実際に6次産業化支援業務も担当しています。
【受講生の感想】
今回の講義で、食品開発における実践的なお話を聞き、実際に食品企業に勤めた場合のことを具体的に思い描くことができました。
モノを売るためにはアイデアや商品を売るための戦略だけでは不足していて流通コストや企業の信用問題も念頭に置く必要があると学びました。良いものが作れても金銭的な事情や知識不足による失敗は一番もったいないと感じました。
今私はフード・マネジメント学科で食品のみならず、マネジメントや流通を学んでいます。食ビジネスの現場で貢献できる人材になっていくことが目標であるにもかかわらず、食ビジネスの現場を甘く見ていたと思います。知識面でまだまだ学ぶべきことがあると感じました。
まずは目の前に迫っている資格試験に挑み、ただ合格する、だけでなく得た知識を応用できる人材になりたいと思います。
(フード・マネジメント学科3年 髙山千晴)
今回の講義で、商品開発や品質管理を行う上で取り組むべきことや考え方を細かく、具体的に知ることができ良い機会になったと感じました。
商品開発をする際のマーケティングで、ターゲット層や食べるシーンまで意識し、明確化する必要があること、商品開発の際に直面する課題が多くあるという現実が印象に残りました。
商品開発で、売上高に対する利益は5%しかないということや、商品開発をしても売れないものが確実に出てくること、売価設定の際には大量に売れた時いくらまで下げることが出来るのかを考える必要があることなどを学びました。
私は将来自分でカフェを経営したいと考えているため、商品開発をする機会があると思います。
その際はマーケティングを徹底的に行い、課題が生じた時は自分の持っている食品に対する知識、資格を役に立てて進めていきたいと感じました。
そのため、今持っている栄養士、フードスペシャリストの資格と、取得しようと考えている食品表示検定中級を活かせるよう今は勉強を頑張ろうと改めて思いました。
(フード・マネジメント学科3年 松尾和音)
今回の講義で、6次産業化は原料があればなんでも作れるわけではなく、個別で営業許可をとる必要があることを初めて知りました。
生産者が仕組みを理解していないまま商品を作って販売すると、表示の誤りなどにより消費者の安全を確保できず、その結果、健康被害に繋がってしまいます。
食品表示の誤りの件数の多さにも驚きました。「品質管理と商品開発は紙一重」という藤本さんの言葉がとても印象に残りました。
6次産業化を進めていくためには野菜や果物などの原材料を加工して美味しい商品を作りたい、売れたら終わりではなく、まずは基本的な食品表示の知識や規定を知ること、そして消費者の安全性を確保することが大事であると思いました。
私も将来、6次産業化食品の開発に携わりたいと考えているので、一般的な大手の商品との流通コストや販売方法などの違いを明確にしたいと思います。
(フード・マネジメント学科3年 谷口由佳)
商品開発したいという思いやそのアイデアだけではなく、実際に商品を販売し利益を生み出す方法と責任を考えることが必要だと実感しました。
私は先日の学園祭でステッカーを自作し販売しましたが、販売額は原材料費を上回ったものの、制作・販売にかかった人件費を考えると、利益はマイナスでありいかに効率よく制作し販売して利益を出すか考えることが必要だと実感しました。
また、お話の中で印象的だったことは、ターゲットは年齢と性別では決まらないということです。
どんなことをする人なのか、ターゲットが商品を手に取り使用するシーンを明確化しなければ、良い商品デザインはできないということに非常に共感しました。
私は地元の地域活性化に携わりたいと考えているので、地元商品や販路開拓についてアドバイスができるよう、実務として応用できる知識を身につけ、そして実際に経験していきたいと思います。
(フード・マネジメント学科3年 中村かりん)