中村学園大学・中村学園大学短期大学部

流通科学部「アグリビジネス」九州農政局よりゲストスピーカーをお招きしました

2024年11月22日

流通科学部「アグリビジネス」の授業では、世界の食料問題や農産物貿易、日本の食生活や食料自給率、農業の実態などを踏まえながら、日本の農業およびアグリビジネスにおける基礎知識を学んでいます。

11月20日(水)、九州農政局 次長 渡辺裕一郎様を講師にお招きし『九州農業と改正基本法について~食料安全保障の確保に向けて~』というテーマでご講演いただきました。

渡辺様は1987年に農林水産省に入省後、生産局畜産部(乳製品調整官、畜産技術室長、畜産経営安定対策対策室長)、大臣官房参事官(国際機構グループ長)、近畿農政局次長を経て、2023年から九州農政局で九州農業の推進にあたっていらっしゃいます。

講演では、「九州の農業と食料自給率」、「食料需給をめぐる変化」、「食料安全保障を柱とする新たな『食料・農業・農村基本法』」、「今後の政策の具体化」、「最近の米の需給状況」の5つの内容に分けてお話しいただきました。近年の消費の変化や、気候変動の問題が日本の農業にも影響を及ぼしており、食料需給をめぐる変化には様々な要因があることをご説明いただきました。また、改正された食料・農業・農村基本法を運用していくためにも、外国との安定的な友好関係を作っておくことが大切であるという、先を見据えた関係構築の重要性も強調されました。
質疑応答では学生から、フードロス活動として身近にできることなどの質問が挙がり、いずれも食に対する関心の高さが伺えました。

講演の最後には、「消費者として何ができるのかを皆さんが考えるきっかけになればと思う。自身の食生活を見つめ直し、何が国内、世界の食料供給の安定につながっているのか考え、農業を身近に感じてほしい」という言葉が送られ、一人一人が農業、そして自身の食生活について改めて考える貴重な機会となりました。