「国内フードビジネス研修Ⅱ」古賀茶業株式会社様を訪問しました(2)
「国内フードビジネス研修Ⅱ」は、食の生産から消費までの流れを現場で学ぶ演習科目です。工場見学や担当者様から直接レクチャーをいただくことで、衛生管理や品質管理、設備のしくみなどの理解を深めます。
以下は、古賀茶業株式会社様を訪問した学生のレポートです。
古賀茶業株式会社さんを訪問し、八女茶についての説明を聞き、お茶の入れ方や試飲を体験させていただきました。
福岡県八女市で生産される「八女茶」は、日本有数の高品質な茶として知られています。その中でも特に希少価値が高いお茶が「八女伝統本玉露」です。玉露は茶葉を覆下栽培することで、渋みを抑え、旨味成分であるテアニンを多く含むのが特徴です。玉露は、収穫前に茶畑に覆いをかけて日光をさえぎることで、苦みを抑え、うまみ成分を多く含むようになります。八女伝統本玉露は、この伝統的な栽培と製法を守り続けていて、日本のお茶の中でも最高級といわれています。
試飲では、まず煎茶や他のお茶と八女伝統本玉露を飲み比べました。普通のお茶はさわやかさや苦みを感じることが多いのですが、八女伝統本玉露はまったく違いました。口に含むと、とてもまろやかで、昆布やかつおのだしを思わせるような深いうまみが広がり、後味もやわらかく残りました。これまでに飲んだことのない味わいで、とても驚きました。あとから店員さんに聞いたところ、だしと同じような風味を感じるのは、グルタミン酸が入っているためであるとおっしゃっていました。少量ではあったのですが、うまみをとても感じることができました。
また、レクチャーでは玉露の正しい入れ方を学びました。一般的なお茶は熱いお湯でさっと淹れることが多いですが、八女伝統本玉露は低めの温度のお湯を使い、少量ずつ丁寧に入れます。温度や時間によって味が大きく変わるため、一杯一杯に心を込めて淹れることが大切だと教えていただきました。実際に八女伝統本玉露を入れることはできなかったですが、おいしい淹れ方を見ることができてよかったです。
私はこれまで、お茶は毎日飲んでいてもただの飲み物という感覚でした。しかし、今回の体験を通して、私はお茶がただの飲み物ではなく、日本の食文化や伝統を受け継ぐ大切な存在であることを実感しました。八女伝統本玉露には、農家の方々の手間や工夫が込められており、その背景を知ることで一杯のお茶をより深く味わえると感じました。これから自分で急須からお茶を入れてお茶についてもっと知りたいと感じることができました。
フード・マネジメント学科2年 仲山 陽