中村学園大学・中村学園大学短期大学部

科研費公開講演会「持続可能な観光と英語教育」を開催しました

2025年12月1日

2025年11月29日(土)、本学にて名城大学名誉教授でGSTC(グローバル・サステナブル・ツーリズム協議会)公認トレーナーの二神真美先生をお招きし、科研費公開講演会「持続可能な観光と英語教育」を開催しました。講演では、国際的な観光分野の最新動向と、持続可能な観光(サステナブルツーリズム)を教育に取り入れる意義について、多くの示唆をいただきました。
 
二神先生は、観光庁の有識者委員を務め、国内外でGSTC研修を主導されている専門家です。本講演では、まずGSTCが定める国際基準の4本柱(持続可能性マネジメント、社会経済的利益、文化遺産、環境)についてわかりやすく説明されました。講演資料では、羽田空港でのフィールドワーク事例や、世界各地での研修の様子が紹介され、実際の観光地や企業がどのように基準に基づいて改善に取り組んでいるかが示されました。
 
続いて、大学・高校で実施できる「サステナブルツーリズム×英語教育」の具体例が紹介されましたCLIL(内容言語統合型学習)を活用した授業構成や、UN Tourism やGSTCが提供する英語教材(国際観光データ、観光用語集、TOP100受賞地域のストーリーなど)を用いたアクティビティは、学生の国際的視野を広げる実践として大きな関心を集めました。
 
特に、岩手県遠野市が世界的に高い評価を受けた「地域文化の再興」ストーリーや、シンガポールのGSTC認証取得のプロセス)は、地域資源の価値を再発見し、持続可能な観光地づくりにつなげる好例として紹介されました。
 
最後に、大学間連携による国際協働学習(COIL)やビデオ交流プロジェクトについても提案がありました。日本と海外の大学が協働して、サステナブルツーリズムをテーマに英語で調査・発表を行う取り組みは、SDGs教育の深化にもつながります。
 
本講演会は、本学が推進するSDGs・グローバル教育の一環として開催されたもので、
本学は今後も、持続可能な社会の実現に向けて、多様な教育・研究活動を推進してまいります。
 
 
本講演会は、科研費基盤研究(C)「持続可能な観光振興のためのCLIL:ニーズ分析とプログラム開発」の助成を受けました。
科研費研究会グループ 兵庫県立大学(金志佳代子)、中村学園大学(津田晶子、前嶋了二)キリスト教学院大学(Chris Valvona)