中村学園大学・中村学園大学短期大学部

  • 大学時代の恩師との出会いが
    人生の転機に

    株式会社インターナショナルエアアカデミー取締役・副学院長
    東 久美子さん
    家政学部 児童学科 児童学専攻 卒業

資格を活かしながらも周囲とは異なる道へ

中村学園大学に興味を持ったのは、「大学に行って資格を取りたい」と考えたのが理由でした。しかし、実際に入学して保母と幼稚園教諭の資格を取得したものの、まったく異なる道へと進むことに。そのきっかけは、ゼミの担当教員だった林先生との出会いでした。林先生は、文化人類学者の川喜田二郎先生が開発したKJ法という情報整理と発想のための手法の第一人者。KJ法はさまざまな企業の研修などに活用されており、私はすぐにその魅力に惹かれたのです。卒業論文は「企業内における女子教育」をテーマに、それがきっかけでさまざまなセミナーを行う研究所に就職しました。
保母さんにも幼稚園の先生にもなりませんでしたが、資格が活かせなかったわけではありません。その後の転職先では幼児教育に関わることができました。そして、その経験の中で気づいたのが、子どもたちの教育の前に母親の教育が必要なケースが多々あるということ。しかし、母親になってから教育しても遅いということでした。

母親になる子たちの教育に携わっていきたい

私が現在努めているのは、客室乗務員・グランドスタッフを養成するインターナショナルエアアカデミーです。専門校の運営が主ですが、企業などから研修・講演依頼も多く、講師になりたくて入社しました。もちろん学生たちの授業にも出講しています。
航空会社で活躍できるよう指導し送り出すのですが、彼女たちは母親予備軍でもあります。20歳前後の大切な時期に、「魅力学」を中心に心の教育をしています。思いやる心、労わる心、感謝する心などに気づけば、母親になったときによい子育てができるだろうと期待しています。入社してから27年が経ち、学校には教え子の子どもが入学してくるようになりました。還暦になりましたが、未来を担う子女教育に携わっていけたらと思います。

(※中村学園大学同窓会誌「山河」より素材提供)