中村学園大学・中村学園大学短期大学部

  • 体を張って人の命を救う
    仕事への想い

    唐津市消防本部 消防署 消防士
    岩本 真明さん
    2012年
    流通科学部 流通科学科 卒業

いろいろな仕事を知り視野を広げた大学時代

私が小学6年生のとき、ニューヨークで同時多発テロが起きました。その現場で活躍されている日本人がいることを知り、「そのような人たちのようになりたい」と感じたことが今の私の原点になっているなと思います。その一方で、いろいろな世界を知りたいという強い好奇心があり、「まずは大学生活で視野を広げよう」と中村学園大学の流通科学部に入学しました。経済学部と商学部、その両方を学べる点が良いと考えたのです。
実際に入学してみると、まさに期待通り。講義を通して企業の方からお話を聞く機会もあり、様々な仕事について深く知ることができました。サービス業やものづくりの世界など、多種多様の分野に興味をもつことができたので、とても有意義な学生生活でした。しかし、在学中に起きた東日本大震災というきっかけもあり、「やはり体を張って人の命を救いたい」という思いから警察官や自衛隊などの試験にチャレンジし、航空自衛隊へ入隊しました。

改めて人生を考えたら自分の原点にかえった

自衛隊時代は情報職として裏方で働いていたこと、地元である唐津や学生時代を過ごした福岡から離れ、日々の生活に悩みが多くなり、次第に自分の人生について疑問を抱くようになりました。「一体自分はどういった人の役に立ちたいのか」と自問自答を繰り返し、一念発起して退職しました。世界の平和を守る仕事から、故郷の平和を守る仕事がしたいと思い、地元で消防士になるというご縁をいただきました。消防士は狭き門ですが、人生最後の挑戦と思い切って臨んだことがよかったと思います。
消防士の仕事の魅力は目的がはっきりしていることです。どんなに厳しい訓練も人命救助のため、自分の命を失わないためだと思えば乗り越えられます。大学生や就職されたばかりの方にはぜひ、自分自身を徹底的に鍛えて強くなり、目標に向かって何があっても乗り越えていくことの大切さを伝えたいですね。


(※中村学園大学同窓会誌「山河」より素材提供)