中村学園大学・中村学園大学短期大学部

パソコンテイカー養成講座を開催しました

2023年2月7日

1月27日、本学にて、パソコンテイカー養成講座を開催しました。昨年度の「UDトーク」(音声認識アプリ)講座に続き、聴覚に障がいがある人へのサポートを学ぶ講座です。
障がいのある学生への学びのサポートとして、講義の「情報保障」が求められており、その一つとして、パソコンでの文字入力を用いて授業内容等の全ての音情報を伝える「パソコンテイク」があります。

本講座では特定非営利活動法人 障がい者相互支援センターMCP本田様・山口様を講師にお招きし、「IPtalk」という専用ソフトを使ったパソコンの連携入力を学びました。

まずはじめに、「情報保障」の必要性についてお話をうかがいました。情報保障は、聞こえない人のためだけの活動ではなく、場を共有するすべての人が同質、同量の情報を得て、その場に参加できるようにするための活動であることを知りました。

続いて聴覚障がいの基礎知識・コミュニケーションの手段についてもお話しいただき、聴覚障がいの程度は人それぞれであり、手話、口話、読話など、どんなコミュニケーション方法をとるかも違うため、人によって求められる配慮が異なることを学びました。
また、身近なサポート例として、UDトークや企業の取り組み例などを紹介していただき、受講者は手話であいさつ表現をやってみました。

講義後半は、専用ソフトを用いて実践練習を行いました。
パソコンテイクには単独入力と連携入力があり、今回は、より情報量が多い連携入力を主に学びました。
連携入力とは、音情報を2人以上で協力して文章を完成させていく入力方法で、タイピングスピード、話し言葉を書き言葉に置き換えるスキル、ペア同士の連携が求められます。
IPtalkでは、入力中の文字が、ペアのパソコンテイカーのパソコン画面に表示されるので、ペアは、文章がつながるようにタイミングを見計らって入力を行います。受講者はパソコンテイクの基礎を意識しながら、音情報を文字に起こす練習を何度も行いました。

参加した学生からは「パソコンテイカーの支援を知ってはいたが、講義で体験したことでより深く知ることができた」「教えていただいた手話を、アルバイトなどの日常で使いたい」等の感想が寄せられました。
本学では、今後も学生サポートにつながる企画を実施していきます。