中村学園大学・中村学園大学短期大学部

子どもの育ちをみつめる“保育・教育専門講座”~特別な配慮を必要とする子どもへの支援~

2020年2月14日
令和2年1月25日、本学の6号館発達支援センターにて、「子どもの育ちを見つめる保育・教育専門講座」が開催されました。
今回のテーマは「特別な配慮を必要とする子どもへの支援~個別のニーズに応える園での工夫~」でした。

前半は中村学園大学付属壱岐幼稚園主任の林 希先生が「配慮の必要な幼児の支援~保育者の役割~」について、実際に壱岐幼稚園で実践している事例を挙げて講話がありました。
また、グループワークでは情報交換の場にもなっていました。
「保育者だけで助けるのではなく、子どもたちに任せてみることも大切であり、助け合う、優しくなるという気持ちで一人一人の発達を見守っていきましょう」
というメッセージを送られました。
 
後半はカウンセリングルーム小箱の坂口 美由紀先生により、「保育園・幼稚園で配慮を有する子の支援~『脳のタイプ』から考える発達障がいの特性理解~」というテーマで講義がありました。
脳のタイプの違いはその人の行動や思考に表れるため、周囲の理解と適切な対応が発達障がいの方自身の自己理解につながるそうです。
また、彼らを理解するためのキーワードとして
「発達障がいはつながりにくさの障がいであり、手足の一連の動作、過去・現在・未来という時間の連続性、自分・他者・周囲の関係性の理解などが難しいため、それらをつなげていくための支援が必要」と説明されました。
さらに、園での生活で配慮してほしいことは「互いの違いを尊重しつつ、どう折り合うのかを学ぶこと、無理のないタイミングとペースで経験を広げていくこと」だとし、
「発達障がいの方がどういう世界で過ごしているのかを想像して、接して理解していくことが本当の理解につながり、その子に合わせた支援で心を育てる・支えることが大切です」と述べられました。

今回の講座では、各園で実施していることの情報交換が出来たり、発達障がいの理解が出来たりと参加者にとって有意義な時間になりました。
 
流通科学部流通科学科3年 日野 都香沙