中村学園大学・中村学園大学短期大学部

令和5年度『子どもの育ちをみつめる保育・教育専門講座』第1回「障がいのある子どもと人権教育」が開催されました

2023年11月13日

2023年11月11日(土)、本学の6号館 発達支援センターにて、「子どもの育ちをみつめる保育・教育専門講座」が、対面及びオンラインライブ配信で開催されました。今回で、第14回目の開催となります。
令和5年度 第1回は、「障がいのある子どもと人権教育」をテーマとし、障がいのある子どもに関連した人権教育がどうあるべきか、あるいは特別支援の現状について、参加者の皆さまと、講義やワークショップを通して一緒に考えていきました。

前半は、福岡こども短期大学専任講師 是松いづみ 先生に「障がい理解のための人権教育」についてお話しいただきました。
本講座では、障がいのあるお子さんを持つ保護者であり教員でもある是松先生と、人権教育の視点から道徳の模擬授業や役割演技、資料提示の方法を通して、考え方および実践について参加者の皆さんと一緒に考えました。
本学の学生たちは役割演技において、アドリブでのやりとりを通して子どもの笑顔を作っていく声掛けを実感することができました。
役割演技、ロール・プレイングを取り入れた授業や揺さぶりをかけた発問は、自分のこととして考えやすく、心が温かくなることも体験できます。また、「障がい」のことも受け止めやすく、「障がい」について別の視点を持つことができ、日常にも生かすことができます。日頃の生活の中から人権感覚を育むことが大切であると説明されました。参加した学生からは、「楽しかった」という感想がありました。

後半は、本学教育学部 笠原嘉治 特命教授による「人権侵害の視点から障がい理解のあり方を考える」ことについて、講義がありました。近年、法律の整備や人権を尊重する機運の高まりとともに、あからさまな差別発言や排除行為は減少しています。一方で、障がいに関する理解の薄さや交流経験の少なさが、無意識の偏見を生み出している現状があります。本講座は、市民と学校現場における現状を知るとともに、教職を目指す立場として大切にしたいことについて考えていく機会となりました。子どもと向き合うことの意義と責務、合理的配慮についても、クイズを交えながら考えることができました。

教員を目指している学生にとっても大変有意義なものとなり、多くの実感や学びを得て勉強になった時間でした。

レポート 栄養科学科 3年 中村蒼