「ジュニア競泳選手を対象とした栄養科学セミナー」を開催しました
11月17日(日)、本学にて、「ジュニア競泳選手を対象とした栄養科学セミナー」を開催しました。
前半は中高生の部、後半は小学生の部の二部構成で、競泳に励む選手とその保護者、コーチ、約190名の参加がありました。
栄養科学部栄養科学科の熊原秀晃教授と大和孝子教授は、株式会社 イトマンスポーツスクールと共同研究契約を締結し、身体づくりや競技でより成果が出せる食事の摂り方について研究調査を続けています。熊原研究室では、昨年に引き続き、今年も当スイミングスクールに通う選手を対象とした食事調査を実施しました。ゼミ生たちは選手の栄養状態を調査し、それを踏まえたフィードバックを一人ひとりに行いました。
同調査において、選手は「競技力のための食事」、保護者は「成長期のための食事」への関心が高いことなどが分かり、今回のセミナーは、「今日から始めるスポーツ栄養」と題し、体力向上の基盤となるアスリートとして必要な基本の食事を理解し実践できるようにするための講義と演習を行いました。講師は、熊原秀晃教授、大和孝子教授のほか、栄養科学研究科博士後期課程の西村貴子さん(管理栄養士・公認スポーツ栄養士)が務めました。演習には、熊原研究室のゼミ生が入り、選手たちの学びをサポートしました。
中高生の部では、西村貴子さんによる講義と演習が行われました。
アスリートの食を考える基本となる5つの栄養素について説明を受けたのち、自分の昨日1日の食事を振り返り、不足している栄養素がないか確認する演習を行いました。参加した選手は「カルシウムとビタミンが不足傾向にあることが分かったので、乳製品や果物を積極的に摂取しようと思った」などのコメントがあり、普段の食生活を意識するきっかけとなったようでした。
小学生の部では、大和孝子教授による講義とグループワークが行われました。
色を用いて5つの栄養素についての理解を深めたのち、自分の昨日一日の食事を色ごとに分類するワークを行いました。最後に、グループごとにワークで分かったことを踏まえた「明日からはじめられる食習慣に関する目標」の共有をしました。
中高生の部、小学生の部ともに、メモをとるなど熱心に受講する選手や保護者の姿が見られ、関心の高さが伺えました。
サポートに入ったゼミ生は、このように食事や栄養について伝える場を設けることの重要性を実感し、年齢に応じた教え方や伝え方を考えていきたいと話していました。トップアスリートを目指す選手たちに、適切な栄養状態・食生活のアドバイスを実践できたことは、管理栄養士を目指すゼミ生たちにとって大きな経験となったようです。
調査研究にご協力いただいいた株式会社 イトマンスポーツスクールの皆さま、選手、保護者の皆様に厚く御礼申し上げます。
本イベントは、フード&ヘルス イノベーションセンター(社会連携部門)の活動の一環として実施されました。