中村学園大学・中村学園大学短期大学部

栄養科学研究科博士前期課程の大学院生が学外実習を行いました

2019年10月23日

10月5日(土)、栄養科学研究科博士前期課程1年生の栄養科学実験・実習(臨床栄養学分野)が、学校法人福岡学園介護老人保健施設サンシャインシティで行われました。本実習は、七隈線沿線三大学連絡協議会を通じた福岡歯科大学との連携により実施されており、今年で4年目をむかえました。
今回の目的は、介護老人保健施設を利用されている後期高齢者の方々とコミュニケーションをとりながら、低栄養に起因した栄養学的な課題解決について学びを深めることや、臨床現場で管理栄養士が行う栄養管理の実際や他職種との連携のあり方を知ることです。
実習に先立ち、施設長の中島先生のお話を聞き、管理栄養士の重要性や責任感を痛感し、本実習に対する意欲が一層強くなりました。
まず、歯科衛生士の安井先生による、経管栄養をされている利用者の方への口腔ケアを見学しました。口腔ケアを間近で見ることは初めてで、非常にインパクトがありました。次いで見学した、胃瘻からの栄養剤の注入では、栄養状態のモニタリングを根拠に、栄養剤の種類や投与量が決められていることを学びました。
次に、施設利用者の方とコミュニケーションをとりながら栄養アセスメントを行いました。症例基本情報からのイメージと、直接会った時のギャップに驚き、対象者を直接しっかり診て、栄養アセスメントをすることの重要性を学びました。
昼食前には、安全な食事摂取の為、入所者の方々と一緒に嚥下体操を行いました。入所者の方々が積極的に参加してくださったことや、介護長の堺先生から声が通っていて良かったとお褒めの言葉を頂いたことがとても嬉しかったです。
管理栄養士の光益先生には、利用者の方々の身体状況の把握、食事の管理、計画書の作成、他職種やご家族との連携などについて、その実際を詳しく解説して頂きました。管理栄養士の業務は、大変で責任のある仕事なのだということを改めて学びました。
最後のディスカッションでは、大学院生同士の情報交換を通じて、個人だけでは得ることのできなかった課題および考察を得ることができました。また、同席して頂いた歯科医の永井先生からは、食事摂取と密接に関わる咀嚼・嚥下機能について学びを得ることができました。
今回の実習は、実際の臨床現場での、後期高齢者の栄養学的問題点や栄養ケアの実態を知る貴重な学習の機会となりました。この経験をこれからの研究や勉学に活かしていきたいと思います。
私たち大学院生のために、お忙しい中であるにも関わらず、ご指導をいただきました介護老人保健施設サンシャインシティの先生方に厚くお礼を申し上げます。