中村学園大学・中村学園大学短期大学部

食物栄養学科特別講演会を開催しました~昭和産業株式会社様~

2025年7月17日

6月28日、昭和産業株式会社様を講師にお迎えして、食物栄養学科特別講演会「大豆加工品や伝統食・天ぷらについて考える」を開催しました。本講演は、食の産業や食と社会とのつながりについて学ぶことを目的として行われ、食物栄養学科の1・2年生および教員が参加しました。

はじめに、昭和産業株式会社 九州支社店 支店長の奥田様より、企業の取り組みについてご紹介いただきました。昭和産業は、小麦・大豆・菜種・トウモロコシなど、幅広い穀物を大量に取り扱う総合食品メーカーであり、穀物取扱量は業界でもトップクラスを誇ります。国内の食の安定供給に大きく貢献している企業です。
特に大豆に関しては、油分を抽出した後に残る「脱脂大豆」を活用し、高品質な「大豆たんぱく加工品(HMSP:High Moisture Solution Protein)」として加工・販売することで、資源を無駄なく活かす持続可能な食品づくりを実現しています。

次に、同社フード事業部の草野様より、HMSPについて詳しくご説明いただきました。HMSPは、煮る・焼く・揚げるなど、さまざまな調理法に対応できる自由度の高い植物性食材です。思想や宗教など多様な背景を持つ人々にも対応できる点が特徴で、講演では活用例も紹介され、「学生の皆さんの自由な発想で活用してほしい」とのお言葉をいただきました。

また、講演では伝統食である天ぷらの歴史と、上手な揚げ方のコツについても実演でご紹介いただきました。学生たちは実際に商品を試食し、HMSPを使った「謎たこ焼き」や「チャーシュー」のその再現性の高さと、揚げたての野菜のかき揚げやかぼちゃの天ぷらの美味しさに驚いていました。

今回の講演を通じて、学生たちは栄養士として、企業が開発する優れた製品を献立に取り入れる際の工夫や、付加価値を意識した製品選びの視点を新たに得ることができました。