中村学園大学・中村学園大学短期大学部

日本料理特別講演並びに料理示範 ~日本料理ながおか 料理長 長岡周吾 氏~

2026年1月21日

本学では、学園祖・中村ハル先生の「本物の味を知る」という教えを継承し、栄養科学部および短期大学部食物栄養学科の学生を対象に、毎年、プロの料理人による特別講演と料理示範を実施しています。本物の調理の技に触れ、食領域に携わる者としての感性を磨くことを目的としています。

長岡氏は、高校卒業後、約2年間で50カ国を巡り、各国の食文化に触れる中で「和食を世界に広めたい」という思いを抱くようになりました。帰国後は中村調理製菓専門学校で学び、卒業後にはオランダ・ホテルオークラアムステルダムの和食店「山里」、福岡の割烹「味美」で研鑽を積み、2010年に自身の店を開店。2016年には現在の店舗「日本料理ながおか」を構え、現在はミシュラン一つ星を獲得しています。

示範では、「初春の日本料理」をテーマに、蛸桜煮松の実和え、蕗のお浸し、筍土佐煮、貝合わせ梅酢仕立て、稲穂揚げの松竹梅八寸、鰆の雑煮仕立て、土鍋御飯と出汁巻き卵などが披露されました。料理が同時並行で仕上がっていく様は、長岡氏の「一番大切なのは段取り」という言葉そのもの。二度漬けや土佐煮、竜田揚げの名前の由来、霧蓋に込められたおもてなしの心など、日本料理に息づく技術や文化についてお話いただきました。

学生も蕗の筋取り、稲穂揚げや出汁巻き卵に挑戦させていただきました。土鍋御飯の実食では、炊き上がり直前の「煮えばな」と呼ばれる一瞬の味わいが提供され、学生からは驚きの声が上がりました。

示範後の質疑応答では、学生から「霧吹きの意味」「海外のお客様に喜ばれる料理」などの質問が相次ぎました。
そして今後の展望について問われると、「和食を世界へ広める」ことをあらためて掲げ、高品質な食材が手に入る日本の流通の素晴らしさについても伝えていきたいと話されました。食材を生かす技術や所作だけでなく、それを支える仕組みまでを含めて発信することが、和食をより深く理解してもらう上で大切だと、学生へ向けて語りかけました。

最後に、「たくさん失敗して、たくさん成功してください。食の可能性は世界へ広がっています」と学生にエールを送りました。学生にとって、日本料理の技と心を学ぶ貴重な時間となりました。