中村学園大学・中村学園大学短期大学部

第46回公開講座『新しい時代をいきる』 Cコースが開催されました

2019年12月21日
令和元年12月7日(土)、7号館5階7504教室にて公開講座Cコースが開催されました。本講座は、本学教員の専門領域における斬新で興味深い演題や生活に身近なテーマを取り上げ毎年開催しており、今年度は「新しい時代をいきる」をメインテーマに3日間、計5講座が開催されました。
 
第1部では、キャリア開発学科 梶田 鈴子教授による「折り紙で脳のトレーニング -連鶴に挑戦-」が開講されました。まず教材で配られている連鶴の妹背山(紅白の2羽の鶴が羽の部分で繋がっているもの)を先生自身が受講者全員に1つずつ折られたことを話されると、受講された方は驚かれていました。折り紙の本や作品の紹介、連鶴についての説明の後、ウォーミングアップとして、人工衛星の太陽電池パネルの展開方法としても用いられるミウラ折りに挑戦しました。
講座のメインである連鶴では、一枚の折り紙から2羽の鶴を折らなければならないということもあり、複雑で難しいという声もありました。しかし、助手の先生や学生もサポートに加わり、多くの方が妹背山を完成させました。
受講された方は久しぶりの折り紙で、懐かしむ方が多く見受けられました。近くの席で互いに教え合う方も多く、折り紙だけではなく、交流も楽しんでおられる様子が印象的でした。
レポート キャリア開発学科2年 濱 由希夏
キャリア開発学科1年 竹中 理奈、百田 彩乃
 
第2部では、フード・マネジメント学科 松隈美紀教授による「食文化から観る未来の食」が開講されました。
日本の食文化の原始社会から近代・現代社会さらに未来の食事の特徴や、食事から捉えられる時代背景の説明がありました。その中で、未来の食事として最近注目されている「宇宙食」について触れられ、効率よく栄養摂取とカロリー補給がしやすい反面、加工食品で添加物が入ってしまうのが現状であり、「自然のものを自然のままで食べられるよう改良する必要がある」と述べられました。また、食事は精神的な部分へも効果があり、美味しいと感じられる食事は人を前向きな気持ちにさせると加えられました。
続いて、「和食」についての話がありました。和食とは明治の文明開化によって生まれた言葉であり、「一汁三菜」が基本的要件となっており、大饗料理・精進料理・本膳料理・懐石料理があると説明されました。特に、大饗料理として有名な「おせち料理」を手作りする人が近年減少しているなど、「日本の伝統的な食文化が継承されなくなっている」と問題提起されました。旬のものを大切にし、一汁三菜を重んじる和食は日本人が長生きできる背景でもあるとし、どのように日本の食文化を引き継いでいくのかが課題であると話されました。
最後に、「未来の食」はヒトの五感で感じられるもので、自然に近い安全な食品であるべきなのか、一方科学の粋を集めて作られた食品であるべきなのかを、私たちは考える必要があると述べられました。
当講座では実際に「宇宙食」が配布され、参加者は宇宙食に興味を持たれている様子でした。
レポート キャリア開発学科2年 宮原 知瑛子