中村学園大学・中村学園大学短期大学部

第46回公開講座『新しい時代をいきる』Aコースが開催されました

2019年10月16日
令和元年10月5日(土)、7号館5階7504教室にて公開講座Aコースが開催されました。本講座は本学教員による専門領域における斬新で興味深い演題や生活に身近なテーマをとりあげ毎年開催しており、今年度は「新しい時代をいきる」をメインテーマに3日間、計5講座が開催されます。
 
第1部では、栄養科学科の徳井敎孝教授による「食の温故創新-伝統料理と未来の料理-」が開講されました。まず、古代から現代に至る日本の食の歴史に関する説明があり、西洋では小麦を主食とし、飢饉の際には動物を摂取する食文化であったのに対して、東洋では稲作農耕を生業としてきたことにより倹約遺伝子を多く持っていると述べられました。
このことから、日本人は欧米人と比べて、太りやすく、少しの肥満であっても糖尿病になりやすい特徴があると説明されました。
次に地球温暖化や人口の爆発的増加などに伴うこれからの食生活についての話がありました。地球環境や健康意識の高まりを背景に、植物肉や培養肉など科学的手法を用いて開発された食品が紹介され、「私たち消費者は未来へ向けて、賢く食品を選択していく必要がある」と問題提起されました。
最後に、健康長寿に効果がある食事や腸内細菌に適した食事を摂る“育腸”について話され、終了しました。
 
第2部では、同学科の三成由美教授による「その食で大丈夫?‐和食か洋食か‐ 米・麦を重要視したビーフ薬膳カレー」をテーマに調理師範が開講されました。
明治の文明開化以来、日本ならではの米を重視したカレーライスが人気の料理であることに触れ、カレーライスをより健康に、美味しく、簡単に調理できる方法をスパイスやハーブの効用を交えて紹介されました。その後、実際に調理が行われ、試食された方は「スパイスの香りがよく大変美味しい」と喜ばれていました。
 
今回の講座も多くの方々が来場され、新しい時代における食と健康に関する興味深いお話に関心を持たれている様子で、大きく頷かれていました。
レポート 栄養科学科4年 馬場裕子