中村学園大学・中村学園大学短期大学部

UR都市機構×キャリア開発学科 コロナ禍でも交流は続く~非接触、非デジタルで工夫~

2022年1月6日

中村学園大学は、平成26年10月にUR都市機構と連携協定を締結し、UR団地住民の支援や交流促進などコミュニティ活動の再生と活性化に貢献しています。
キャリア開発学科は、締結当初より城南区の団地の高齢者や子どもたちを含む住民の世代間交流や、住民と学生との交流に取り組んできました。居住者へのヒアリングやニーズ分析を行い、UR 都市機構関係者と協議しながら学生が毎年イベントを企画しています。
これまでは、対面での交流を行ってきましたが、今年はコロナ禍、団地のみなさんと「非接触、非デジタルでつながる」がテーマです。2年生の2つのゼミが2チームに分かれて取組みました。

◆「1分だけ話聞いて!」チーム
コロナ禍において直接会って話すことは難しく、またオンライン会議にも不慣れな高齢者も参加できる交流方法は、アナログしかない!ということで、UR堤団地の住民18名と「文通」をすることにしました。
まず、学生から住民の方に向けて、『1分だけ話聞いてシート』を作成。学生は「肩こりに悩んでいます」「キャベツが苦手。料理方法を教えて」といった小さな悩みや聞いて欲しいことをシートにまとめ、住民の方に読んでもらいました。その後、読んだ住民から45通の返事が届きました。受け取った直筆の文面から、住民の方々の温かい思いが伝わってきます。
学生から、ひとつひとつへお礼の手紙を書きました。普段、直筆の手紙をもらう、また書く機会がないうえに、見知らぬ人からの優しい返答は、学生にとって新鮮な「アナログ」経験となりました。

◆「UR年賀状大作戦2021」チーム
学生が消しゴムはんこを作成し、城南区堤、荒江、金山、宝台の4団地に配布しました。消しゴムはんこを受け取って頂いた住民の方々に、はんこを使った年賀状を年末から年始にかけて作成して頂きました。
書き上げて頂いた年賀状は、団地の皆さんにご覧いただけますように、集会所や団地内の掲示板に1月中旬から展示する予定です。
学生たちは、2022年の干支である寅や、羽子板、だるまなどのデザインを、彫刻刀やデザインナイフで使い、丁寧に彫りました。
「心をこめて作ったのでぜひ使ってください」「直接会うことはできませんが、お元気でおすごしください」といった手書きのメッセージを添えてはんことはがきのセットを作成しました。

こうした世代を超えて様々な人と交流する取り組みは、学生たちにとって、社会生活や社会問題について、広い視野から考える態度を身に付けるとともに、コミュニケーション能力の向上を目指す機会となっています。