中村学園大学・中村学園大学短期大学部

令和7年度第52回公開講座(1日目)を開催しました

2025年10月21日

10月4日(土)、本学にて「五感でひらく学びの扉」をテーマに2講座が開催されました。
本講座は、本学教員の専門領域における斬新で興味深い演題や生活に身近なテーマを取り上げ、毎年開催されています。
 
【学生レポート】
〇イギリスの食文化とティータイム」(British Food and Tea Time)
講師:短期大学部 キャリア開発学科 常勤准教授 トーマス・ヘンリー・ケイトン
 
講座は、多数の英語表記によるスライドや写真を参照しつつ、ケイトン先生の流暢な日本語による解説により、イギリスの人々の食生活に関する多様な知見を得ることができました。
また、受講者には、紅茶の淹れ方に関する英文の説明カードを添えた紅茶とビスケットが配付されました。
まずイギリスの食事について、朝ごはんはトーストやベーコンなど日本と大きな違いはなく、昼食では「プラウマンズ・ランチ」と呼ばれるパンとチーズ、ピクルスなどの軽食が親しまれているそうです。夕食は肉が欠かせないもので、ポテトなどと一緒に食べられています。最近ではインド料理などのカレー料理が人気とのことでした。
また、特別な日の料理はとても豊かで、クリスマスにはフルーツケーキや七面鳥が欠かせず、2か月前には予約する習慣があるそうです。
伝統料理での少し変わった料理では、お正月に羊の内臓を使った「ハギス」や魚の頭が突き出た「スターゲイザーパイ」などが紹介されました。
次にイギリスの紅茶について詳しいお話を聞くことができました。
イギリスの方々は一日に3杯~5杯飲むことが多いそうです。また、ティータイムは人々の交流の時間でもあるため、紅茶の飲み方や入れ方もこだわりがあるそうで、紅茶の後にミルクを入れたり、下から上にまぜることが大切とのことでした。
今回の講座で感じたことは、イギリスの食事は見た目以上にシンプルで、心の豊かさと強く結びついているということです。
特に紅茶の時間を大切にする文化や、家族で食卓を囲む習慣は日本にも通じるものがありました。
講義中は多くの受講者の方々の笑顔があふれ、講義終了後も紅茶の種類や身近でティータイムが楽しめる場所や、紅茶に見合うクリームの特徴など、たくさんの質問があり、とても楽しい講座となりました。

 

〇明治以降に発展した日本の歌の演奏とお話」 第2弾
講師:教育学部 講師 久原 広幸
ピアノ伴奏:教育学部 助教 方丈 響子
ソプラノ独唱:幼児保育学科 助手 前田 りえ

今回は、昨年開催された「日本の歌と西洋音楽の調べ」の第2弾として、「明治以降に発展した日本の歌が描く、日本の心の風景」をテーマに全12曲、コンサート形式にて解説のお話を交えながら行われました。
明治以降、滝廉太郎や山田耕作らが西洋音楽をいち早く取り入れ日本の歌は芸術的な歌曲へと発展してきました。
前半では、日本の四季や風景を表現した滝廉太郎作曲の「花」や中田章作曲の「早春賦」が歌唱されました。
これらは終戦後にラジオやレコードが発展し、国民を勇気づけるような曲として人気があったそうです。
後半は日本人の心の情景を表した歌曲が中心とされ、中西あかね作曲の「悲しみの意味」や武満徹作曲の「小さな空」が披露されました。これらの歌の歌詞は人の心の奥にある感情をとてもストレート表現しており、心にしみる歌であることを実感しました。
そして最後に久原先生の大好きな曲として「ふるさと」が歌唱されました。
昔の音楽の教科書に載っていた曲も多数披露され、講座に参加された方々にとって様々な思いを懐かしむ、とても心温まる講座となりました。

(レポート 栄養科学部 フード・マネジメント学科 2年 銀吉屋 照沙)