中村ゼミ~ハラールシンポジウム参加報告
流通科学部中村ゼミ4年生は、6月20日九州国際大学で行われた公開シンポジウム「今、フードビジネス業界に求められているグローバル化~イスラム教徒のための“ハラール対応”のあり方とは」 に参加しました。
ハラール(Halal)とは、イスラム教徒(ムスリム)の生活全般において、許されているもの、ことを指します。許されていないもののことをハラームといい、食においては、豚肉(ハム、ベーコン等加工品も)やアルコールはハラームとして飲食が禁止されています。
最近では、東京オリンピック開催やグローバル化が進んでいることにより、日本でもハラールへの関心が少しずつ高まっています。実際に九州で、ハラール向けの食品を扱っている、ゼンカイミート株式会社、南薩食鳥株式会社や、ハラールのもつ鍋を提供しているもつ鍋極みや西新店の方のお話や、日本で生活しハラールを必要としているムスリムの方のお話を聞くことができました。
生産する側と消費する側の意見を聞くことができ、いかにハラールが日本のフードビジネス業界において重要な課題であるかということがわかりました。ムスリムの方は来日しても食べられるものが少ないため、スーツケースの中を食料でパンパンにして日本に来ているという現状があるそうです。旅行に来ている人がこのような状況であるのに、日本に在住しているムスリムの方たちはどんなに暮らしにくいのだろうかと思いました。
また、課題は生産者側にも多くあり、日本の飲食店がハラール料理を提供すると、ハラールを必要とする人の需要しかなく、逆に一般の日本人には疎遠され手間暇かけて作った料理も採算が合いません。ハラールとして料理を作るのではなく、ベジタリアンやハラールといったさまざまな需要に対応し、なおかつ一般の日本人にも健康志向のような料理という形で抵抗なく食べてもらえる料理を提供するべきだということを学びました。つまり、イスラム教徒向けに作られたハラールではなく、みんなが安心して美味しく食べることができる料理が実はハラールという形の食が求められていると感じました。グローバル化が進む現代では、世界中の人々が互いに理解し合い、多様化して行くことが大切で全ての人が来やすい世界になる事を目標に私たちは意識を変えて行かなければなりません。
流通科学部4年 藤澤 奈月
インドネシア大使館の方が実際にハラール料理を
ふるまってくれている様子シンポジウムの様子
中村ゼミ生