中村学園大学・中村学園大学短期大学部

持松ゼミ活動 ~長寿企業(製茶企業)調査訪問で事業継承について学ぶ~

2023年4月28日

3年生を中心としたゼミメンバーと共に、長寿企業に関する研究を行う中で、時代を経ながら事業を継続され、柔軟にビジネスの方法を時代に適合させながらも、マネジメントの確たる軸をぶれずに確立してこられた牛島製茶株式会社(創業から102年目)への訪問と経営者の方へのインタビューを行いました。

経営者の方から、企業の歴史的変遷をはじめ、代替わりをして経営者となった際の経験を含め、実際にお茶が生産されている福岡県八女市の現場に足を運んだからこそ、大変貴重なお話をお聞きする機会に恵まれ、学生も多くのことを学ぶことができました。

実際に、茶畑で摘まれた生茶葉が製茶工場での加工を経て商品となって流通するまでの現場に立ち会うことができたり、ビジネスのあり方をお聞きするなかで、学生からは、授業として学んだ内容とのリンクができた、現実のビジネスの厳しさやタイミングの大切さを感じた、との感想もありました。

工場見学と茶畑でのお茶摘み体験、そして店舗でのインタビューを経た後、販売店と併設されている和カフェにも立ち寄り、お茶を通して、お茶の良さを世代関係なく伝えていくという経営者の想いを販売促進にいかに反映させているのかを知ることもできました。

きっかけはどのような形であっても、品質の良いもの、こだわりの逸品が一消費者の手に届くプロセスや、購買意欲につながる要素が何であるかという点についても体験しながら、学ぶことができたようでした。

 
【調査訪問に参加した学生より寄せられた感想】

・100年以上続く会社で、時代の変化とともに、お茶の味や香りなども変化させているとお話しされていましたが、100年変わらない「やすらぎかおる」というキャッチコピーもあり、私が持っていた「100年続く企業」のイメージが変わりました。
・代々受け継がれるにあたって、守られるもの・変えていくものがあり企業を続けることの大変さを知ることが出来ました。
・お茶が出来るまで、様々なこだわりがあり、そのひとつひとつが八女茶のブランド価値を高める要因だと知ることが出来ました。
・普段学んでいることが実際に経営者からリアルな声が聴けてとても貴重な経験になりました。長寿企業と聞くと、同じものをずっと継承して販売しているイメージでしたが、牛島製茶の場合は代が変わるごとに時代とともにお茶の味が変わっていると聞き驚きました。しかし、会社として事業継続ができているということは、変化に対応をしていっているからこそだと思いました。そして、ただ会社を大きくしたら良いということではなく、真剣にお茶に向き合って本当に求めている人に提供をさせて頂くというお話を聞き、お茶に対する熱い想いが伝わってきました。