土井ゼミ(3年)~アクティブラーニング活動_@一蘭の森&博多の食と文化の博物館~
流通科学部土井ゼミでは、財務諸表の社会的役割について研究しています。
研究の成果を発表する機会として、日経STOCKリーグ(https://manabow.com/sl/)に参加しています。今回は、福岡の食産業の現状を調査するため、2023年9月8日に一蘭の森(ラーメン)と博多の食と文化の博物館(明太子)を訪問しました。
一蘭は、世界的にも有名なラーメン屋のひとつで、ビジネスモデルとしても注目を集めている企業です。たとえば、「味集中カウンター」に代表される店舗システムについて特許権を取得しています。また、2018年5月23日発売の日経MJ「第44回日本の飲食業界調査」によると、一蘭の売上高経常利益率は14.7%で日本の飲食業界1位でした(https://ichiran.com/news/2018/05/mj.html)。今回の見学で、高い経常利益率の要因をひとつでも解明できたらと思います。
博多の食と文化の博物館は、ふくやの工場です。
ドラマ・舞台・映画にもなった「めんたいぴりり」は、ふくやの創業者・川原俊雄がモデルで、見た人もいるかもしれません。ふくやの会社沿革によると、昭和24年1月10日、十日恵比須の日から、明太子を初めて製造・販売したようです(https://www.fukuya.com/company/history/)。
明太子を中心にたくさんの商品が開発されていますが、今回の見学では、商品の製造過程や開発の裏側を調査したいと考えています。
学生の感想(一部)
福岡の食で有名なラーメンと明太子も、私たちの手元に届くまで、多くの人の手が加わっていることを改めて実感しました。どちらの工場でも食品を扱っていることもあり、法律よりも厳しい自社基準で、衛生面を意識した品質管理(QC)がおこなわれていました。この工場見学で、消費者の視点だけでなく、企業側の立場から物事を考えるきっかけにもなりました。
幼いころ一蘭のラーメンを食べましたが、真ん中に浮いている赤いタレが印象に残っています。この赤い(秘伝の)タレと巣ダレの製造方法を知っているのは代表と3人の専属職人だけで、見学した糸島工場だけで製造されていることを知り、徹底した情報管理がおこなわれていると思いました。また、労務、採用、海外事業、マニュアル、店舗運営、物件開発、物販、工場、総務・経理、設計・メンテナンスなどの部署についても説明もあり、企業全体の仕組みを理解することができました。
博多の食と文化の博物館では、SDGsの取り組み(8つ)についての紹介がありました。特に印象が残っているのは、「12つくる責任・つかう責任」の事例とした「しずく」の再利用です。「しずく」とは、明太子を漬け込んだ後の残った調味料のことで、しずくを用いて、マヨネーズやツナ缶、アイスクリームなどの商品が開発されていました。併設されているカフェでは、明太アイスクリームが一番人気だったので、次回は挑戦してみたいと思います。また、博多祇園山笠に関する展示もあり、博多の文化を知る機会にもなりました。