中村学園大学・中村学園大学短期大学部

3ゼミ合同フィールドワーク「ニュース・情報の流通について考える」~朝日新聞福岡本部様を訪問しました

2023年9月26日

9月12、13日、流通科学部3年の日野ゼミ、手嶋ゼミ、持松ゼミの学生たちが、朝日新聞福岡本部様(福岡市博多区)、株式会社朝日プリンテック福岡工場様(太宰府市水城)を訪問し、「ニュース・情報の流通について考える」をテーマに、フィールドワークを行いました。新聞・マスメディアの役割、今後の展望と課題、就活生・新社会人としてのニュース・情報との接し方について学ぶ内容です。
3ゼミは、会計(日野ゼミ)、商学・マーケティング(手嶋ゼミ)、経営(持松ゼミ)と、普段は異なる専門分野で研究活動をしていますが、合同ゼミでの活動では、それぞれの違った視点でひとつの対象を多角的に分析し、理解を深めることを目的としています。

12日、朝日新聞福岡本部様にて、企業紹介の動画視聴のあと、西部本社統括センター長 岩渕様より、新聞がおかれた現状についてお話いただきました。
テクノロジーの進化とともに、私たちの情報の接し方は様変わりしました。インターネット、スマホの普及により、ニュースの取得方法はインターネットが主流となりつつあり、新聞購読率は低下の一途をたどっています。ゼミの学生たちも、新聞は購読しておらず、ニュースの取得はニュースサイトのほか、YouTubeやTikTokなどSNSから無料で、という学生がほとんどでした。
岩渕様より、情報の真偽を見極める難しさについて、SNSにあった実際のフェイクニュースの例を挙げながらお話いただきました。新聞社では、記者、校閲、デスクなどたくさんの人による丁寧な確認、チェックを経て紙面をつくっていること、その信頼性の高さについてご説明いただきました。
また、政治、経済、国際情勢、文化と幅広く掲載している新聞の特性にも触れられ、「若い皆さんは今、視野を広げるとき。信頼できる新聞を活用して、幅広く社会のニュースに触れて見識を広めてほしい」とお話をいただきました。

新聞社見学では、報道センター、メディア事業本部、販売部の部署を見学させていただいたあと、各部署の方から、それぞれのご担当の業務や、ご自身の就職活動について経験談をお聞かせいただきました。学生たちは、新聞社の特徴的なビジネスモデルについて、初めて聞く内容も多く、熱心にメモをとっていました。

「もっと新聞を読んでもらうためには」をテーマにしたディスカッションでは、新しい販売方法や、新聞社が狙うべき読者層、新聞に載せてほしい情報などについて、活発な意見交換を行いました。

13日の印刷工場見学では、高速輪転機による印刷の様子を見学しました。印刷では、機械化によるコストカットが進んでいましたが、品質管理については人の目による丁寧なチェックが行われていました。編集された紙面が、工場で印刷されて新聞という商品となり、販売される流れを体系的に理解することができました。

今回のフィールドワークは、学生たちにとって普段行っている情報収集の方法や、新聞の役割について考えるきっかけになりました。「新聞社の業務について知らなかったことが多かった」、「新聞に対するイメージが変わった」「これからの情報社会について考えさせられた」という声が聞かれました。今後、学生たちは、販売スタッフの高齢化や人員確保の難しさ、新規読者獲得のためのアプローチ法など、新聞業界が抱える課題について、それぞれの着眼点で考察を行い、提案をまとめる予定です。