ゲストスピーカーをお招きし「脱炭素社会が注目するブルーカーボン」について学びました
2024年5月27日
5月21日(火)、流通科学部3年生6ゼミ合同でゲストスピーカー講義を行いました。
ゲストスピーカーとしてECOS技術士事務所の安藤様、日建工学株式会社九州営業所技術部・カーボンニュートラル推進室の大熊様をお招きし、地球温暖化とブルーカーボン、食べる磯焼け対策についてお話をお聞きしました。
政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルの実現を目指しています。私たち生活者一人一人が省エネや環境にやさしい生活を心がけていく必要があると同時に、企業にも事業活動に伴うCO2排出量の削減・実質ゼロ化が求められており、太陽光システム活用や物流の共同利用、植林等さまざまな取り組みが急ピッチで行われています。しかしながら、CO2排出量の削減には限界があります。
そのような中、昨今注目されているのが大気中に排出された後に海水に溶け込んだCO2を吸収・貯留してくれる海草・海藻が繁茂する「藻場」の存在です。ところが、温暖化に伴って海草・海藻を好んで食べる魚やウニなどの植食動物が増加し藻場が減少してしまう「磯焼け」という現象が日本各地の海で起こっています。増えすぎてしまった植食性の魚やウニを駆除して藻場を回復させると同時に、駆除した魚やウニを商品として加工・販売することで地域経済を活性化させることが課題となっています。
講義では、漁業者や行政の取り組みに加え、企業や大学との連携事例が紹介され、受講した学生たちは同年代の若者たちがそれぞれの知識や技術を活かしながら海の環境問題解決に向けて奮闘している様子に大きな刺激を受けたようでした。