徐ゼミ 長崎にて6次産業化の実態調査
6月14日(土)、徐ゼミの学生が、長崎県の「はちみつカフェ・オリーブハニー」を訪問し、6次産業化とグリーンツーリズムの取り組みについて学びました。また、今回は、長崎国際大学人間社会学部国際観光学科の井畑ゼミとの合同ゼミで、研修を通じて異文化理解も深めることができました。以下、学生のレポートです。
今回の研修では、長崎県にあるハチミツカフェ「オリーブハニー」を訪問し、6次産業化の現場を体験した。6次産業とは、1次産業(農業)に加えて、2次産業(加工)や3次産業(販売・サービス)までを自らの手で行う取り組みを指す。オリーブハニーは、まさにこの6次産業を体現した事例であり、地域資源を活かした先進的な経営を行っている。カフェは自然豊かで景観の良い場所にあり、周囲の静けさと緑に囲まれた環境が、訪れる人々に癒しとやすらぎを提供していた。研修では、実際にカフェでハチミツを使った料理を食し、運営の方から直接お話を聞くことができた。提供されるメニューはどれも国産・純粋なハチミツを使用しており、素材の風味が生きたやさしい甘さが印象的だった。
お話によると、オリーブハニーの始まりは代々続くハチミツ農家としての第一歩からだったという。そこから地道にハチミツを全国へ販売するようになり、4年前にはついに自分たちの手でカフェを開業。現在では、商品の加工・販売にとどまらず、観光資源としての魅力も発信しており、6次産業の好例だと感じた。
さらに今回の研修では、蜜蝋を使った蝋燭作り体験にも参加した。蜜蝋とは、ミツバチが巣を作る際に分泌する天然のロウで、化学物質を含まない自然素材だ。自分で型に流し込んで作る作業はシンプルながらも奥が深く、出来上がった蝋燭からはやさしい香りが漂った。このような体験型のプログラムは、ただ物を「買う」のではなく、「作る」ことで商品の背景や価値を体感できる点が魅力的であり、定期的な体験イベント化したら観光客にとっても忘れがたい思い出になると感じた。
このような取り組みは、地域に新たな雇用を生み出すだけでなく、消費者にとっても生産者の顔が見える安心感を与えている。ハチミツを通じて、自然とのつながりを再認識することができた。一次産業だけでは成り立たない時代において、こうした工夫と挑戦が持続可能な地域づくりにつながっているのだと思う。
今回の研修を通して、6次産業の意義や可能性をより深く理解することができた。今後も地域資源を活かした持続可能なビジネスモデルに注目し、自分自身もその一端を担えるような視点を持ち続けたいと感じた。
流通科学部 徐ゼミ 長峯マーク