心理学ゼミが九州心理学会にてポスター発表を行いました
流通科学部三上ゼミでは、心理学の観点から、人の心や行動について調査を行っています。
11月29日(土)に、九州心理学会第 86 回大会が、西九州大学佐賀キャンパスで開催されました。今回、3 年ゼミ生が研究発表を行いました。
今回、私たちが発表したテーマは「ご褒美としての推し活がモチベーションに与える影響」です。
推し活は今や年代を問わず趣味の一環として行われており、推し活を自分へのご褒美と捉える人もいると考えました。
特にライブや握手会などイベントに参加する推し活は、勉強へのモチベーションに影響をもたらすのではないかと考え、大学生を対象にアンケート調査を行いました。
調査の結果、推し活イベントに参加した場合に、勉強の辛さが学習モチベーションを高めるということがわかりました。これは、推し活イベントが学習行動におけるご褒美として機能していた可能性があると考えられます。また、学習の辛さを「ご褒美のための必要な努力」として解釈されることで、モチベーションを維持または向上させたのではないかと考えられます。
ポスター発表では、足を止めてくださった方に丁寧に説明することを心がけました。
推し活は今や幅広い世代に浸透していることもあり、参加者の方が頷きながら聞いてくださったり、ポスターをじっくり読み込んでくださる姿を見て、緊張もしていましたが、落ち着いて自信を持って話すことができました。自分たちの研究に対して直接反応をいただける機会はなかなかないので、達成感と「やってきてよかった」という気持ちでいっぱいになりました。
質疑応答では、「推し活の対象によってモチベーションの上がり方は違うのか」「推し活をしていない人はどうなるのか」といった自分たちでは気づかなかった視点からのコメントもいただき、研究の改善点や今後の可能性にも気づくことができ、非常に貴重な体験になりました。
また、他の発表者の研究を見学した際には、研究手法やポスターの構成方法についてたくさんの発見がありました。例えば、調査方法の場合、私たちはアンケート調査を選択しましたが、インタビュー調査や書籍から分析したり、マウスの実験結果を使用したりしていました。でグラフや図などを用いた研究発表は、理解がしやすいと感じました。さらに、発表者が、研究がよりわかりやすく伝わるように、身近な例を用いたり、聞き手のリアクションを見ながら語りかけるように発表しているところなどから、多くの学びを得ることができました。自分たちの研究と比べることで、改善できそうな点にも気づけ、次につながる良いきっかけになりました。
全体を通して、今回の研究発表の経験は、大きな成長の場になりました。研究内容を整理してわかりやすく伝える力、質問に柔軟に対応する力、チームで協力してやり遂げる力が得られ、他の方の発表からは研究に対する思いの強さや伝えようとする意欲が感じられたことなど、授業だけでは得られない経験を積むことができ、今後にも活かせる大きな学びとなりました。
最後に、今回の経験を通して「研究をやり遂げ、人に伝える楽しさ」を実感できたことが、何より大きな収穫だったと思います。
三上ゼミ3年 小坪、角
