中村学園大学・中村学園大学短期大学部

本学卒業生の松尾 祥司先生が「文部科学大臣優秀教職員表彰」を受賞

2022年3月4日

令和4年1月13日、本学教育学部の卒業生で、現在、福岡市立西花畑小学校で教諭をされている松尾 祥司先生が「令和3年度文部科学大臣優秀教職員表彰」を受賞されました。

「文部科学大臣優秀教職員表彰」は、平成18年度から、全国の国公私立学校(大学、高等専門学校を除く)の現職の教職員(校長等の管理職を除く)を対象に、優れた成果を上げた教職員が表彰されています。松尾先生は、「生徒指導、進路指導」の実践分野において、これまでの教育活動が評価され、この度の表彰に至りました。卒業生の栄誉に、心よりお祝い申し上げます。

【松尾先生より受賞のコメント】
今回の受賞は,教職員や保護者,地域と連携して,子どもたちの安心・安全な学校づくりに取り組んでいることが評価されました。具体的には,学校における問題行動の対応や挨拶・返事・もくもく掃除などの組織的に取り組んだことや地域・保護者と連携して問題行動に対応したり,交通安全の推進に取り組んだりしたことです。また,福岡市教育センターでのスキルアップ講座の講師やコロナ禍での休校の時に学習動画を作ったり,他校での理科教育における授業実践の講師をしたりしたことも評価されました。
こうやって,私自身が生徒指導や理科教育に取り組むことができたのも,教職員経験が浅いときから,指導していただいた先輩方や仲間,そしてかけがえのない子どもたちがいたからです。

学生時代は,中野裕史先生のゼミに所属し,体育の理論や体の運動機能を学びました。中野先生のゼミでは,課題を与えられるのではなく,自分で考え,調べていくという「主体性」や「問題解決能力」,仲間とともに学んでいく「協調性」を学ぶことができました。また,学業だけでなく,軟式野球部に所属し,主将として,4年間汗を流しました。その時に経験した努力することの大切さ,そして,努力したことは結果として出てくることを学ぶことができました。
まさに「努力の上に花が咲く」ということです。
このかけがえのない中村学園大学での経験が今の私の教員生活の礎になっています。

よく教育界では,「教育に特効薬はない」と言われます。毎日の小さな積み重ねが子どもたちの人格形成につながるとともに学力の定着にもつながっていくということです。まさに今,子どもたちは,予測不能な世の中を生きています。表面では強がっていても,心の中では不安を抱えている子どももいます。
だからこそ,私たち教員は,子どもの表面を見て判断するのではなく,その背景にあるものも考えて手立て(支援)を考えていかなければいけません。
そのためには,莫大な時間や精神力が必要になります。本当に大変な作業です。しかし,そこに私たち教員の仕事の価値があると私は考えています。子どもたちが少しずつ変化していくことが私たち教員の喜びにつながっているということです。
「子どもは,絶対に変わりたいと思っている。良くなりたいと思っている。だからこそ,私たちがあきらめてはいけない!」と思い,毎日の職務に当たっています。
在学生のみなさんには,中村学園大学の実践力を育てるカリキュラムを学ぶとともに,サークル活動やアルバイトなど今しかできないことを大いに経験してください。卒業生として,応援しています。

【略歴】
2001年3月 中村学園大学家政学部 児童学科(現教育学部)卒業
2001年4月 福岡県上陽町立北川内小学校 勤務
2005年4月 東京都足立区立中川北小学校 勤務
2009年4月 福岡市立柏原小学校 勤務
2013年4月 福岡市立若久小学校 勤務
2019年4月 福岡市立西花畑小学校 勤務
現在に至る

【受賞歴】
2021年11月 令和3年度 福岡市優秀教員 受賞
2022年1月 令和3年度 文部科学大臣優秀教員賞 受賞

【研究歴】
2010年 福岡市理科研究委員会 研究委員
2014年 福岡市教育センター 理科教育非常勤研究委員
2020年 福岡市教育センター 学習動画作成委員