Nakamura 教育 DX 公開セミナーが開催されました
2023年8月25日、中村学園の教職員・学生・幼保こども園・関係者、小中高、特別支援学校、大学、教育委員会等の学校関係者、学校教育に関連のある
文教企業関係者を対象とした、「Nakamura 教育 DX 公開セミナー」を開催いたしました。
本セミナーは、教育DX(デジタルトランスフォーメーション)がどのように進展し、学校教育での授業や校務をどう改善していけば良いのか、
有識者の講演や参加者間での協議を通じて、今後の方向性や対策を参加者で考えていくものです。
初めに、中村学園大学メディアセンター長 教育学部 山本朋弘 教授から開会のご挨拶が行われました。その後、今年度は基調講演に、
東北大学大学院 堀田龍也 教授にご登壇いただき「教育DXとこれからの学びの姿」と題して、教育業界のさらなる発展に向けてご講演いただきました。
講演では、「勉強を教えるだけではないのが教師の仕事。“紙かデジタルか”、“個別か協同か”は子どもが決めることであり、みんな足並みを揃えすぎない」
ことが大切であるということを述べられました。
また、講演の終わりには「自ら選択し、情報ツールを使用できる情報活用能力が重要。教師は全て学びを教えるのではなく、子ども一人一人の学びを支えることが大切」と話されました。
研究協議では、「これからの学びの姿とICT活用」と題したワークショップが行われました。田川市立田川小学校 主幹教諭 舞野敏幸 先生、福岡市立百道浜
小学校 校長 酒井美佐緒 先生、久留米市教育委員会 教育ICT推進課 指導主事 堤佑太 様より、学校における活用事例、地域・保護者との連携による
教育ICT推進事例が報告されました。
いずれも、教育ICT推進の主は「子ども、生徒」であることを大切にした取組みであることが感じられました。
続いて長崎県教育庁義務教育課課長補佐 鶴田浩一様、福岡県教育庁義務教育課指導主事 野坂稔様より、各県の取り組みの方針のほか、ICT活用により、
子どもの学習意欲を高め、新しい時代に求められる資質を育む実践例をご紹介いただきました。
セミナーの最後の質疑応答では、基調講演をしていただいた堀田教授より、小学校教諭を目指して学ぶ本学の学生へアドバイスをいただきました。
「子どもたちと関わり、教えるには、常に自分を磨く必要があります。それは大学の授業だけでは不十分かもしれない。家族や友人と、またバイトやいろんな活動を通して自分を磨き、自分で考え、自分で行動する人間になってほしい」というお言葉をいただきました。
閉会において、山本朋弘教授から、「皆様のおかげで、効果的なICT活用の実践例を知りたいという現場の声にこたえる大変有意義なセミナーとなったと思う」と、登壇された先生方へ謝辞を述べられました。また、聴講した学生に対しては「学生の実習や教員採用試験の模擬授業は、いわば“大学の授業で学ぶ内容”。子どもたちの新しい学びを生み出すため、いろんなことに挑戦してほしい」と話されました。
今回のセミナーには、3名の本学OB、OGに参加していただきました。
ご登壇いただいた舞野敏幸先生と堤佑太先生、そして福岡県教育庁教育振興部義務教育課主任指導主事 原クミ先生です。
先生方にこれまでかかわりを持った中村の学生の印象についてお尋ねすると、
「みな意欲的で、現場の先生方に積極的に質問をしている。立ち振る舞いにもやる気が表れている」とお褒めの言葉をいただき、「頑張る後輩をみるととてもうれしい。若い人の発想で思い切って挑戦してほしい」とエールをおくっていただきました。
中村学園大学メディアセンター長 教育学部 山本朋弘 教授
東北大学大学院 堀田龍也 教授
会場の様子
久留米市教育委員会 教育ICT推進課 指導主事 堤佑太 様
田川市立田川小学校 主幹教諭 舞野敏幸 先生
福岡市立百道浜小学校 校長 酒井美佐緒 先生
長崎県教育庁義務教育課課長補佐 鶴田浩一 様
福岡県教育庁義務教育課指導主事 野坂稔 様
本学OB、OG(左から堤佑太様、舞野敏幸先生、福岡県教育庁教育振興部義務教育課主任指導主事 原クミ先生)