中村学園大学・中村学園大学短期大学部

教育DXセミナー・九州教育情報化セミナーが開催されました

2024年8月27日

8月23日(金)、幼保こども園/小学校/中学校/高等学校/特別支援学校の教職員、教育委員会関係者、大学や専門学校等の教職員/学生、学校教育に関連のある文教企業関係者を対象とした「中村学園大学教育DXセミナー・九州教育情報化セミナー」を開催いたしました。
本セミナーは、教育DX(デジタル・トランスフォーメーション)がどのように進展していくのか、有識者の講演や参加者間での協議を通じて、今後の方向性や対策を協議することをねらいとしています。また、九州各県の教育関係者を対象とし、教育の情報化推進に寄与する人材の育成を図るとともに、教職員及び大学生のICT活用指導力の向上をめざします。

午前の部の「中村学園大学教育DXセミナー」では、まず初めに、中村学園大学メディアセンター長 教育学部 山本朋弘 教授より「生成AIの教育利用のこれから」と題した開会講演がありました。
その後、基調講演として、文化庁 政策課 専門官の塚田淳氏にご登壇いただき「AI時代の新たな学びの姿」と題して、初等中等教育段階における生成AIの利活用しついてご講演いただきました。講演では、生成AIを含むICT活用のためのビジョンの共有と、様々なICT活用方法に積極的に挑戦する「日々の小さな挑戦」が重要であると、参加された教育関係者にメッセージを送られました。

午後の部の「九州教育情報化セミナー」では、「九州の教育の情報化は、今後どう進んでいくのか」と題したパネルディスカッションが行われました。福岡県教育庁義務教育課 主任指導主事 原クミ様、佐賀県教育員会事務局 推進監 見浦浩徳様、長崎県教育庁義務教育課 課長補佐 坂本隆典様、福岡市教育委員会指導部 主査 永田裕二様より、県のICT活用の現状や方向性、学校での活用事例、今後の展望などが報告されました。
「教員はファシリテーターになり、授業デザイナーとなってほしい」、「ICT推進活動は、初めのスタートアップだけでなく継続していくことが重要」など、いずれも、教育ICT推進の主は「子ども、生徒」であることを大切にした取組みであること、ICT発展のための活動継続の重要性が感じられました。

続いて、3つのグループに分かれて「事例報告」が行われました。
分科会1では「系統的・横断的な学びと情報教育」をテーマに、南片江小学校 校長 酒井美佐緒様の司会進行のもと、学校法人白石学園 辻ヶ丘幼稚園 主幹保育教諭 新留明子様、久留米市教育委員会 指導主事 堤佑太様に、幼稚園でのICT活用や、久留米市のICT活用の現状や実態・ビジョンについてお話しいただきました。
分科会2では「個別最適・協働的な学びとICT活用」をテーマに、本学 講師 野口太輔先生の司会進行のもと、田川市立大浦小学校 主幹教諭 市川正剛様、福岡教育大学附属小倉小学校 教諭 白濱太隆様に、小学校での授業における、生徒一人一人に合ったICT活用の実践例についてお話しいただきました。
分科会3では「教育データの活用と自己調整」をテーマに、西日本短期大学 准教授 北原 郁美様の司会進行のもと、武雄市教育委員会 指導主事 野田浩輔様、福岡教育大学附属久留米小学校 教諭 平田将太郎様に、端末・クラウド環境をフルに活用した中学校での教育データ活用の事例や、光を用いた授業の実践例についてお話しいただきました。

また、今回会場には教育関係企業数10社の教育関連製品の紹介コーナーや体験ブースなどの展示スペースが設けられ、参加者の皆さまに最新の教育関連製品を体験したり、担当者の話を伺ったりしていただく貴重な機会となりました。

今回のセミナーには、2名の本学OB、OGに参加していただきました。
福岡県教育庁教育振興部義務教育課 主任指導主事 原クミ様、久留米市教育委員会 指導主事 堤佑太様です。
先生方にこれまでかかわりを持った中村の学生の印象についてお尋ねすると、「いたるところで関わる機会が多いが、とにかく積極性にあふれており、みな意欲的で行動力がある。子どもたちの思いを汲み取ることができる学生が多い印象がある」とお褒めの言葉をいただき、「授業力は後々身についてくるため、まずは子どもの気持ちを大事にできる先生になってほしい。期待している」とエールをおくっていただきました。