中村学園大学・中村学園大学短期大学部

「6次産業化論」新事業提案のプレゼンテーションを行い、外部専門家に審査・講評いただきました

2022年12月22日

12月22日㈭、フード・マネジメント学科3年の専門発展科目「6次産業化論」で、審査員として外部専門家をお招きして、学生グループ5組が新たな6次産業化の事業提案についてのプレゼンテーションを行いました。

この科目では、学生は地域資源を活用して新事業を創出する6次産業化について、株田文博教授からブランディング、イノベーション、マーケティング、SWOT分析などの理論的背景を学ぶとともに、企業や団体の外部講師から実際的な視点からの特別講義を受けます。これらインプットをもとに、ゼミ別のグループワークで他者と協力して議論しながら、全国から対象地域を自由に選び、基本的な地域分析に基づき、地域資源を活用して、地域的な面的な取組に適用する6次産業化の事業提案を練り上げます。

予選プレゼンテーションで学生による相互評価を行い、17グループの中から決勝プレゼンテーションに進む上位5グループを選出。決勝に残ったグループの提案地域は、沖縄県うるま市(津堅島) 、福岡県柳川市、茨城県、長崎県東彼杵町、大分県竹田市です。

決勝プレゼンテーションの審査員として、株式会社オルトアンドカンパニーの上永寿々加社長、福岡県庁農林水産部食の安全・地産地消課の藤井清吾係長のお二人をお招きしました。審査ポイントは、消費者ニーズ、実現可能性、独創性・新規性、地域への波及効果の4点です。

学生らのプレゼンテーションを聞いて、上永社長は、「プレゼンテーションのレベルが高く大変驚きました。いずれのグループもSWOT分析がしっかりされています」と話され、「分析とアイディア、地域への波及がひとつの線になるように意識するともっとよくなるのでは」とアドバイスをいただきました。

藤井係長はご自身のご経験から「事業提案には、独自性・新規性と、実現可能性とのバランスが大事。分析を繰り返し、地域の魅力を深堀りすることで、強みが増して、方向性がぶれなくなります。」と話されました。そして、「最終的に人の心を動かすのは、企画にこめられた思いです」と述べられました。

お二人からは、それぞれの各グループのプレゼンに対して個別にフィードバックをいただきました。学生らはビジネスのプロに講評をいただいたことで、刺激を受けたようで、メモを取って熱心に聞いていました。

1位となったのは、「津賢島 ~キャロット愛ランド~」。沖縄うるま市にある津堅島を対象地域に設定し、特産品であるにんじん、もずく、沖縄音楽を活用した島おこしの提案です。

「うるま市のポテンシャルを選んだ目のつけどころもよく、何より楽しんで企画していることが伝わってきた」「ニーズもしっかりとらえている。行きたい、と思わせるプレゼンテーションでした」と両審査員からコメントをいただきました。

講義の最後に、株田教授は、実社会で求められる「T字型人材」について解説され、「独自性・新規性を考える、強みをどう活かすか、地域でのネットワークを考えるという点において、6次産業化はいい教材です。フード・マネジメント学科での食に関する文理融合の幅広い学びをベースに、ゼミで自分の強みを深め、これからの就職活動、さらに社会での活躍に活かして欲しい」と激励して講義を終えました。