春日井製菓販売株式会社の原 智彦 様をゲストスピーカーにお招きしました
6月9日、フード・マネジメント学科の「消費者行動論」(担当:株田文博教授)に、春日井製菓販売株式会社の原 智彦 様を講師にお招きしました。
原様は、国内外の複数の広告会社で勤務された後、数々の世界的な飲食店舗運営企業でユニークなプロモーションを手がけられた日本有数のマーケティング専門家です。「やってきたのはファンづくり」とおっしゃる原様の現在の肩書は「おかしな実験室室長」。自社のマーケティングのほか、「面白い仕事はつくれる」をモットーに、企業に新たなパートナーや顧客との出会いを創出するノウハウを提供する事業も展開されています。
第1回目となる今回の講義のテーマは「人を動かす仕事術〜老舗菓子メーカーの試行錯誤から〜」。
アイスブレイクでは、学生同士でお互いの顔を、表情を変えてスマホで撮影するワークを行いました。「この写真をみてどう思った?」「コミュニケーションをとりたいのは、友人のどの表情?」といった原様の質問から、学生たちは「人を動かす」ことを学ぶ前に、「いつもの自分(の表情)を変えてみる」、この小さなアクションでさえ、周囲の意識に変化をもたらすことに気づかされました。
学生たちはこれまで、「消費者行動論」のなかで、株田教授からマーケティングの定義や購買意思決定モデルなど、消費者行動に関する体系的な知識を学んでいます。原様には、「マーケティングはセリングを不必要にすること(ピーター・ドラッカー)」、「潜在ニーズを顕在ニーズにするとヒットにつながること」「企業が消費者・サポーターと価値共創すること(フィリップ・コトラー)」といったこれまでの株田教授の授業内容に沿って、原様ご自身のビジネスの実例を数多くまじえてご紹介いただきました。学生たちは、消費者の心理を掻き立てるプロモーションの実際を、メモをとって熱心に耳を傾けていました。
特に学生たちの印象に残ったのは、原様の「何かを良いと感じた時、なぜ良いと感じたのか、なぜ心を動かされたのかを考えられる人になってほしい。」という言葉です。「仕事や生活に、なぜという問いを立てられるひとには、チャンスが回ってくる。若い皆さんは失敗してもすぐに立ち直れるので、どんどん挑戦してほしい」とエールをいただきました。
学生の授業に対する感想では、「マーケティングがセリングを不要にするということの意味がよくわかった」という内容が多く、これまでの講義の内容に対して理解を深めることができたようです。そのほか「これから様々なことに挑戦したい」「就活など積極的に行動していきたい」と原様の話に刺激を受け、モチベーションがあがった学生も多くみられました。
授業の最後に、次回の講義までに「あなたが好きなものはなにか。好きな理由と、それを誰かに好きになってもらう施策」を考える課題をいただきました。
6月16日は、この課題も取り上げながら、原様に2回目の講義をしていただく予定です。