国内フードビジネス研修Ⅱ:柳川魚市場株式会社様を訪問しました
「国内フードビジネス研修Ⅱ」では、食の生産・加工・流通・販売の各工程における、最先端の工程管理の実態について学びます。生産の現地にて担当者から直接レクチャーをいただくとともに、生産工程の現場を直に見る機会を設け、食品の生産から消費に至るプロセスの理解を深める演習科目です。
8月9日、フード・マネジメント学科の学生34名が、福岡県柳川市にある柳川魚市場株式会社様を訪問しました。以下、学生のレポートです。
<学生レポート>
訪問先で最も印象に残った場所は、柳川魚市場です。自分たちが普段寝ている時間にこのように働いている方々がいて、そのおかげでおいしい魚を食べられていることを実感しました。人生で、朝のせりが行われている市場に行くとは思ってもみなかったので、とても楽しむことができました。
私が想像していたせりは、市場にいらっしゃる値段をつけていくせり人は、誰でも聞き取りやすい言葉で、1,000円、5000円など値段を言っていくものだと思っていました。しかし、実際行ってみると、独特の言葉を使われて、全く聞き取ることが出来ませんでした。せりが始まるまでは、皆さんリラックスした表情で談笑されていましたが、5時になり、せりが開始されると雰囲気がガラッと変わって、皆さん真剣な表情になりました。せりが始まったら、卸す人は大きな声で値段を言い合うものかと思っていましたが、大きな声を出すことはなく、独特な手のサインを出していました。せり人は、何人もの卸売業者の手の形を瞬時に見分けていて、プロの動きに感心しました。せり人の聞いたことのない喋り方と、卸売業者の手の動きはどれも初めての体験で、独特な空間で圧倒されました。せりのスピード感にも驚きました。ひとつの商品にかける時間は本当に短くて、あっという間でした。
卸した方は、自分のものだと分かるように紙を魚の入った発泡スチロールに入れていました。そして、それを同じチームの方が荷台に乗せて自分たちのトラックに乗せていました。そこまでの動きの連携も素晴らしかったです。そのため、こんなにも並んでいたたくさんの魚たちもあっという間にほとんどなくなっていていきました。また、魚の入った箱を持ち上げて運ぶのは大変なため、皆さん先が太い針のようになっている見たことのない棒を持ち歩いていて、それを箱に刺して運んでいる光景も新鮮でした。
私たちが見学した場所付近には、鰻が並んでいて、卸した時点で値段が5000円から1万円を超えるものもあって、驚きました。今ほとんどの物が値上げされている世の中で、この場でも物価上昇の現実を実感しました。また、勝手なイメージで若い世代の方達は少ないのかと思っていましたが、半数くらいの方が若い方たちで、少し驚きました。
今回の訪問で、市場のリアルを近くで見ることができて、私たちが何気なく買っている魚もスーパーに並ぶまで様々な方たちが携わっていることを実感しました。この集中講義がなければ、このようなとても貴重な体験は出来なかったと思うので、参加してよかったと思いました。
フード・マネジメント学科2年 山田彩未