「国内フードビジネス研修Ⅰ」名菓ひよ子本舗吉野堂様を訪問しました
「国内フードビジネス研修Ⅰ」は、日本の食文化を支える調味料や伝統料理の現場を訪問するフィールドワークの演習科目です。生産、加工、流通、販売の現場での体験を通じて、食産業の課題や、新しい付加価値について理解を深めます。
以下は、名菓ひよ子本舗吉野堂様を訪問した学生のレポートです。
今回は名菓ひよ子本舗吉野堂の製造工場に訪問した。ひよ子が生まれたのは1912年、石坂茂さんによって生まれたそうだ。自分よりも年下の14歳という若さで、夢に出てきたひよこ饅頭を思いつき開発したと聞き驚いた。
当時の一般的な饅頭は四角形や丸形が主流であったそうだが、ひよ子の形で作るという発想はオリジナリティであり、かわいらしく、他との差別化ができる、また均一に火が焼き上げるために考え抜かれた形であり、すごい発想だと思った。
餡は他のお菓子屋ではあまり見ない黄色で身の詰まった隠元豆を厳選して使用し、皮は九州産の小麦粉で独自の風味になるようになっているそうだ。
実際に工場でひよ子が作られているところを拝見した。はじめにひよ子の皮になる素材が餡を一台の装置が包み込んで行く。機械で自動的に生産されてバラバラに流れてくる餡を斜めに置いてある鉄の板で一定の間隔で流れていくようになっていることにびっくりした。ひよ子が形成されて焼かれていくのを見るとだんだんと色が均一に変わって、ふっくらとした焼き上がりでとてもきれいだった。焼き上がったひよ子を冷却するのに風などを通すのかと思っていたが、なんと30分かけて自然に冷ましていた。風味を損なわないようにするためだそうで、こだわりが詰まっているのだなと感じた。包装も機械で行い、箱に詰める作業は人の手で行われていた。機械の凄さがよく分かっただけでなく、人の手が加わることも素敵なことだと思った。他にも「ピィナンシェ」など違う種類のお菓子も作っているらしく、その工程も見て学びたいと思った。
最後に焼き立てのひよ子をいただくことができた。焼き立てのひよ子は普通のふっくらとしたのとは違い、皮が少し硬めで中の餡はしっとりとしていた。また、焼き立ての香りなのか味も少し違うように思えて、風味があり凄くおいしかった。私は焼き立ての方が好みだった。焼き立てと5日くらい時間が経った普段のひよ子にはこれほど違いがあることが分かりとても感銘を受けた。たくさんの工場などを実際に見て、知ることができてとても楽しかった。
フード・マネジメント学科1年 和田 ひなた