「国内フードビジネス研修Ⅱ」株式会社福岡ヤクルト工場様を訪問しました
「国内フードビジネス研修Ⅱ」は、食の生産から消費までの流れを現場で学ぶ演習科目です。工場見学や担当者様から直接レクチャーをいただくことで、衛生管理や品質管理、設備のしくみなどの理解を深めます。
以下は、株式会社福岡ヤクルト工場様を訪問した学生のレポートです。
株式会社福岡ヤクルト工場を訪問してヤクルトについて学びました。ヤクルトが生まれたのは1930年で、代田稔博士が乳酸菌の強化培養に成功したことがきっかけでした。1935年には福岡で製造・販売が始まり、今では世界中で親しまれています。当時は薬にする選択肢もあったそうですが、そうすると値段が高くなってしまうため、手頃に飲める現在の形に落ち着いたと知り、誰でも健康を得られるようにした博士の思いに感銘を受けました。
ヤクルトにはシロタイズムという考え方があり、①予防医学、②健腸長寿、③誰もが手に入れられる、の3つを大切にしているそうです。病気を治すのではなく、そもそも病気にならないように体を整えていくという考え方は、とても先進的であり、現代の健康志向にもつながっていると感じました。
また、ヤクルトが掲げているコーポレートスローガンは「人も地球も健康に」です。廃棄ロスを減らすために新しい商品を開発したり、リサイクルに取り組んだりと、環境にも配慮していることを知り驚きました。健康だけでなく地球のことまで考えているのは、とても素敵だと思いました。
さらに、ヤクルトに含まれるシロタ株にはいろいろな働きがあることも学びました。例えば、ビフィズス菌を増やしたり、免疫機能を調整したり、ストレスを一時的に和らげたり、睡眠の質を高めたりする効果があるそうです。毎日小さな1本を飲むだけで、腸だけでなく心身全体に良い影響があることがわかり、とても興味深かったです。
ヤクルトの容器が小さなサイズなのも理由があるそうです。一度に飲み切れる量にすることで品質を保ち、さらに毎日続けても飽きないように工夫されていると聞き、細やかな配慮があることに感心しました。
今回学んだことで、ヤクルトは単なる乳酸菌飲料ではなく、代田博士の理念や健康への思い、そして環境への配慮など、たくさんの工夫が詰まった飲み物であることを理解できました。普段なにげなく飲んでいるものの裏側に、このように深いストーリーがあると知り、とても感銘を受けました。
フード・マネジメント学科2年 諸泉 実