高大連携の課外授業~「光る大腸菌」の創出~
7月29、30日、中村学園女子高等学校の生徒と武宮妙貴先生らが、中村学園大学栄養科学部栄養科学科 末武 勲研究室を訪問し、遺伝子組換えの実験を行いました。
この訪問は、今年度から始まった中村学園女子高等学校の希望制の課外授業のひとつです。
今回生徒たちが取り組んだのは、オワンクラゲのもつ緑色蛍光タンパク質(GFP)遺伝子を大腸菌に導入し、光る大腸菌を創出する実験です。この実験では、細胞が持っていない遺伝子を取り込ませ、その新しい遺伝情報が細胞内で発現すること(形質転換)を学びます。
また、アラビノースの有無によるGFP遺伝子発現の違いも確認しました。
実験と並行して、生徒たちは末武教授による「エピジェネティクス」について講義を受けました。
エピジェネティクスとは、DNAの情報を変えることなく遺伝子の働きを変える仕組みのことです。末武教授の、三毛猫や一卵性双生児といった身近な例を交えた話を、生徒たちは大変興味深そうに聞いていました。
そのほか、栄養科学科 加藤 正樹教授による説明を受けながら、実験の機器、設備見学をしました。同学科 河手 久弥教授からも、大学での学びについて話を聞きました。そのほか末武研究室の大学院生の実験結果をみるなど、充実した課外授業となりました。
生徒たちは大学の設備や実験の器具を自分で操作し、実験の結果を観察、考察することを通して、栄養科学科での学びの専門性や面白さを感じたようです。
参加した生徒からは「大学にきたのははじめて。好きなことを突き詰められる施設が充実していると思った」「染色体について勉強しているので、講義も実験も面白かった」という感想が寄せられました。
また、今回の実験には、武宮先生のほかに高校の教員も参加しました。教員にとっても、学園内で知識やスキルの学びなおしができる貴重な機会となりました。