中村学園大学・中村学園大学短期大学部

「福岡スマソル醤油開発プロジェクト」第1回イベントに参加しました

2025年10月3日

2025年8月29日、福岡県醤油会館で開催された「福岡スマソル醤油開発プロジェクト 第1回イベント」に、内田ゼミの学生3名が参加しました。
本プロジェクトは、「TRY!スマソる?」のキャッチコピーで展開されている福岡県の取り組み「スマソル」の一環で、県内における高血圧症の有病率や塩分摂取量の多さを受け、県民の食塩摂取適正化を推進することを目的としています。
今回のイベントには、福岡女子大学、西南女学院大学、九州栄養福祉大学・東筑紫短期大学、香蘭女子短期大学、福岡デザイン専門学校、そして本学の学生が参加し、産官学が連携して、減塩でありながら美味しく親しみやすい“スマソるな醤油”の開発・商品化を目指すプロジェクトが本格始動しました。
 
当日はまず、福岡女子大学の太田先生による「日本人の食生活と栄養」に関する講話から始まりました。
日本人の食事における塩分の歴史や現代の健康課題、今後の塩との付き合い方について、科学的かつ文化的な視点から学ぶことができ、プロジェクトを進めるうえでの基礎知識をしっかりと身につける機会となりました。
その後、九州最大級の醤油工場を見学し、見学中は製造エリアごとに香りが変化するなど、五感を通じて醤油づくりを体験しました。
最新の自動化設備、大型タンクによる効率的な製造工程、そしてHACCPに基づく衛生管理など、普段はなかなか見ることのできない現場に直接触れる貴重な体験となりました。
 
ワークショップでは、減塩醤油の試作品と市販品を食べ比べながら、味や香りの違いを体感しました。
試作品は九州らしい甘口の風味があり、親しみのある味わいでした。食べ比べを通じて、醤油の個性や奥深さを改めて感じることができ、福岡の醤油文化についての理解も深まりました。
また、ターゲット層を意識したパッケージデザインの検討も行われ、ディスカッションでは「誰に、どんな場面で使ってもらうか」といった視点から活発な意見交換が行われました。
特に興味深かったのは、試食の前後で参加者の好むデザインが変化した点で、味の印象がデザインの好みにも影響を与えることが分かりました。
最終的には、柔らかいパステルカラーを基調とした親しみやすいデザインが多くの支持を集めました。
 
自分たちのアイディアや意見が、実際の製品開発に反映されるという貴重な経験を通して、参加学生たちは減塩醤油をより魅力的なものにするために自分たちにできることを主体的に考え、行動するきっかけを得ることができました。
次回のイベントにも期待が高まるとともに、今後のプロジェクトの進展と“スマソる”醤油の完成が待ち遠しく感じられました。

【関連ページ】
「TRY!スマソる?」特設WEBサイト
内田ゼミ生が減塩についての出前授業を行いました