中村学園大学・中村学園大学短期大学部

主な活動内容

地域住民を対象にした健康栄養クリニックの開講

健康増進センターでは女性を対象に、食事や運動の面から、肥満や生活習慣病を改善して健康増進をはかる「健康栄養クリニック」を開講しています。年1回、地域住民から該当者を公募して、4ヵ月の間、食事や運動の方法、体重のモニタリング(グラフ化体重日記)などを医師、管理栄養士、運動指導員らが丁寧に指導し、生活習慣改善を目指します。
4ヵ月のプログラム前後で、血液検査のほかに食事調査や内臓脂肪面積の測定など、一般の健康診断では受けることのできない詳細な検査を行うことにより、指導による改善効果を確認でき、更にその後も定期的に検査を受けることができます。

健康栄養クリニック受講者の減量例:MRIによる体脂肪の変化

健康栄養クリニック受講前後における40歳代女性のMRIによる腹部断面図変化(上部のくぼみがへそです)
白い部分が脂肪の分布を示しており、外側が皮下脂肪、内側が内臓脂肪です。
健康栄養クリニック受講前と比べて、受講後、さらにその12か月後において、皮下脂肪、内臓脂肪がともに減少しています。

栄養士・管理栄養士志望学生対象のヘルスチェック

  • ヘルスチェックは、栄養科学科および食物栄養学科の学生約1000名に対して、年1回身体検査、血液検査、食事調査等を実施し、在学中の健康栄養状態を評価するとともに、卒業後の長期追跡研究を実施することにより、青年期の健康栄養状態がその後の生活習慣病発症などにどう影響を及ぼすかを解明することを目的としています。本学学生も測定者として参加することにより、測定方法に対する理解や臨床現場への応用が期待できます。臨床検査結果や栄養実態調査の結果は、学生本人にフィードバックすることで、自分自身の健康状態を把握することができます。

ヘルスチェックの主な検査項目

(1)身体計測
  • 身長、体重、 BMI(体格の判定)
  • 血圧 (高血圧の判定)
  • 腹囲 (肥満の判定)
  • 踵骨骨超音波値 (骨の健康の判定)
(2)おもな血液・尿検査
  • 末梢血一般(ヘモグロビン値などで貧血の状態などを検査)
  • 総たんぱく質、アルブミン(栄養状態についての検査)
  • 血糖値、HbA1c、インスリン(糖尿病についての検査)
  • 総コレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪(脂質異常症についての検査)
  • ALT、AST(肝機能についての検査)
(3)アンケート調査
  • 食生活に関するアンケート
  • 運動に関するアンケート
  • 精神的な健康度に関するアンケート
  • 病歴(過去ならびに現在)に関するアンケート

メッセージ

健康増進センター長
河手 久弥(栄養科学部 教授)

偏った食生活、運動不足、過度の飲酒、喫煙、ストレスなどの生活習慣の乱れは、病気の発症と深いかかわりがあり、高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満、肝臓病、高尿酸血症などの生活習慣病の原因になります。日本人の主な死因である、がん(悪性新生物)、心疾患、脳血管疾患は、生活習慣病が関連しているとされています。
これらの生活習慣病の発症には、生まれつきの遺伝的な要素も関与しますが、若いころから食事や運動などの生活習慣を改善することで、将来の生活習慣病発症予防につながることが期待されます。

健康増進センターでは、この予防の観点から社会に貢献すべく、20年以上にわたり健康栄養学の実態調査(ヘルスチェック)および、健康栄養クリニックの2本の柱を基盤として研究活動を行ってきました。
ヘルスチェックでは、栄養士や管理栄養士を目指す本学学生を対象に毎年健康調査を行い、この調査を教育に取り入れることにより、栄養のプロを目指す学生にとって栄養摂取や生活習慣が健康状態に及ぼす影響を、身をもって理解する貴重な機会となっています。また、青年期の健康栄養状態が、その後の健康増進や疾病発症にどう影響を及ぼすのかということに対して、長期実態調査により情報を蓄積し研究を進めています。
健康栄養クリニックでは、地域在住の女性肥満者および生活習慣病患者に対して、食事および運動の面から指導を行い、対象者の体重減量や生活習慣病改善をサポートするとともに、肥満の要因解明及び防止・是正を目的とした研究を進めています。