中村学園大学・中村学園大学短期大学部

テーマ
ワークライフバランス

教えてくれたのは

    藤島 淑恵
    短期大学部 キャリア開発学科藤島 淑恵准教授

    転職を経て2001年、総合メディカル株式会社入社。創業者の秘書を務めながら、2006年に中村学園大学大学院流通科学研究科を修了、流通科学修士。
    研究分野は人的資源管理。2012年4月より中村学園大学短期大学部キャリア開発学科講師。2017年度より現職。本学の授業では「オフィスマネジメント」、「キャリアとワークライフバランス」等を担当。

ワークライフバランスとは
どういうことですか?
それぞれが望むバランスで仕事と生活を調和できることです。

誰もが仕事(ワーク)と家庭生活や地域生活や個人の自己啓発などさまざまな活動(ライフ)を、希望するバランスで展開できる状態のことをいいます。
仕事がうまくいっていると私生活でゆとりを持て、私生活が充実することで仕事のパフォーマンスも上がるという好循環を目指しています。
これはSDGsの目標にある「ディーセント・ワーク」(働きがいのある人間らしい仕事)の推進にも通じるものです。

日本では働き方改革が進んでいますか?
長時間労働の是正など徐々に進んではいます。

働き方改革推進に向けた法整備も行われ、時間外労働の上限規制や年次有給休暇の確実な取得などが施行されていますが、改革のスピードは遅い状況です。
一方で、先進的な企業の動きも出てきています。その代表格と言えるカルビー株式会社は、2020年に感染症対策も兼ねてモバイルワークを標準化。業務に支障がないと所属部署が認めた場合は単身赴任の解除を可能にするなど、柔軟な働き方ができる環境を整えています。

私たちは働く上でどんなことを意識したらいいですか?
勇気を出して自分の意見を言うようにしたいですね。

職場でこれはおかしいと感じても、事を荒立てたくないのでそれを口に出さず我慢してしまう人は多いのではないでしょうか。しかし発言しなければ伝わらないし何も変わらないと思います。
また今は企業等に属してさえいればキャリアアップできる時代ではありません。自ら必要な学びを見つけ、知識やスキルを更新し続けていくこと。
そして、時間や仕事量の管理など自律的に仕事に取り組むことが大事です。

ワークライフインテグレーションとは何ですか?
仕事と生活に境界線を設けず双方を統合させる考え方です。

仕事と生活は対立するものでなく、それぞれが人生の大切な一部であると統合して捉え、無理なく連動させていくものです。
例えばリモートワークを在宅でなく旅先で数時間行い、観光も楽しむ。そういった柔軟な発想で生産性と人生の質の向上を目指します。
ワークライフインテグレーションの実現も仕事に対する自律性が重要になるでしょう。