持松ゼミ~老舗企業の長寿性を探る 福岡八女の牛島製茶を訪問して
【老舗企業における長寿性と経営者によるイノベーションを学ぶ】
4月29日に3年生のゼミ生と八女の牛島製茶を訪問しました。
牛島製茶は、大正十年(1921年)に創業され、今年で、105年を迎える企業です。
荒茶工場、製茶工場と茶園の見学をさせていただき、「安全で美味しく、笑顔になれる八女のお茶を、多くの人に味わって頂きたい。」という思いを、4代目の牛島啓太社長よりお茶の製造に関するお話をお聞きし、学生の質疑応答にも丁寧にお答えいただきました。
学生は事前学習として、老舗企業の研究を行うとともに、グループごとに長寿性の側面や茶製品をめぐる環境の変化や製品展開などを調べまとめたうえで、質問事項を抽出し、当日の訪問を迎えました。
牛島様からは歴史的な変遷をはじめ、経営者としてのリーダーシップや生産者としてのこだわり、福岡八女という地域への思い、品質の維持・向上や新たなビジネスについて、人材育成に関して、様々な視点から大変貴重なお話をしていただきました。



≪学生のコメント≫
・現在は世界的な抹茶ブームによって、外国人観光客が多く訪れ、見学者の半数や来店客の2割が外国人であることにも驚いた。抹茶人気は日本文化が世界に広がっている証拠だと思う一方で、抹茶ばかりが売れることで安価なお茶が減り、日本の伝統的な煎茶文化が衰える可能性があるという課題も知りました。
・伝統あるお茶でも味を守り続けているわけではなく、時代や客に合わせて変化してきたことが分かりました。100年以上続く中で味が3回も変わっているという点から、変化し続けることの重要性を強く感じました。老舗であっても変化しなければ生き残れないという考えはとても印象的でした。
さらに、高齢化による農家の減少や後継者不足によって、八女茶自体がなくなる可能性があることも深刻な問題だと感じました。一方で、機械化によって生産効率が大きく向上し、かつては偉い人しか飲めなかったお茶が多くの人に広まったことも学びました。
・茶葉の生産から荒茶を経て製茶されたお茶を販売する小売りまで一貫して行い、鮮度を保ちつつ効率性を追求することが可能となっていた。さらに、先行投資を恐れずに新しいことに挑戦し続けてきた姿勢は非常に参考になりました。すぐに結果が出なくても諦めずに継続することで成果につながるという考え方に共感しました。また、情報発信を積極的に行い、検索で上位に表示される工夫をしていたことや、コロナ禍でも売上を伸ばした点から、リスクに備えて行動することの重要性も学びました。
・従業員の賃金や労働環境の改善にも力を入れていることから、働く人を大切にする姿勢も学ぶことができた。今回の見学を通して、伝統的な産業であるお茶づくりも、ただ守るだけでなく、新しい取り組みを行いながら発展させていくことが重要であると感じた。

