中村学園大学・中村学園大学短期大学部

令和7年度「大学生アグリスクール 」第1講が行われました

2025年6月9日

令和7年5月24日(土)、本学と連携協定を締結しているJA福岡市とJA福岡中央会の共同により「大学生アグリスクール」第1講が開催され、 今回は大学の学生30名、短期大学部の学生3名、計33名が参加しました。 このアグリスクールは、若者の農業離れや関心が薄れてきているという課題を解決するための取り組みの一環として、農業体験や加工体験等、一連の生産工程等の体験を通じて農業者等と共感することで、学生が自ら生きる力を養うとともに、地元の食べものや農業の理解を深めることを目的として行われています。

[第1講の学生レポート]

雨天だったため、玉ねぎが植えられているビニールハウスの中で作業を行いました。

まず、収穫された玉ねぎの中から「とう立ち」と「分球」を分別しました。とう立ちとは、芯の部分が硬くなってしまっている玉ねぎで、主にソースなどの加工用に用いられます。一方、分球は形が不格好なため、詰め放題などで販売されるそうです。
とう立ちや分球ができる原因として、植える時期が早すぎたり、肥料が多すぎたりすることが挙げられること、美味しい玉ねぎほど玉ねぎくさいことなど学びました。

職員の方のお話で、特に印象に残っているのが玉ねぎの成長に関する話です。玉ねぎは競争しながら育つ野菜のため、種まきの際には12〜14cm間隔で植えることがポイントであることも教えていただきました。植え付けの間隔が広くなってしまうと、玉ねぎが競争せずに四角い形になってしまうことがあるそうです。植物同士を競争させるのは生育に悪影響を及ぼすと思っていたので、この話はとても意外で勉強になりました。
普段、スーパーで何気なく手に取る野菜にも、こうした地道な手間と自然の力が詰まっているのだと実感し、とても貴重な体験となりました。ただ植えて、収穫するのではなく、より美味しく、より美しく育つように工夫がなされているのだと実感しました。

その後、玉ねぎの根の部分と硬く伸びてしまった芯の部分をハサミで一つ一つカットする作業を行いました。根を短く切り落とし、さらに青身部の首の部分を剪定ばさみで丁寧に切りそろえました。調製は見た目を整えるだけでなく、品質保持にも関わる大切な工程であることを学びました。
私たちがよく見るお店に並ぶ玉ねぎになるまでに、このような多くの作業工程を経て、出荷・陳列されていることを知り、日頃から店頭にある食材には生産者の方々の労力と時間がたくさんかけられていることを実感しました。この体験を通して、より一層食べものの大切さや生産者の方々への感謝の気持ちが強まりました。

 

〖看板作成〗

アグリスクールの看板作りを行い、参加者全員で協力して思い思いに絵を描き、親しみのある看板を完成させました。農作業と創作活動を通じて、農業の奥深さや協力することの大切さを実感する有意義な一日となりました。